今回の干ばつで穀物生産量は36〜37%減少
米国農務省(USDA/FAS)は、10月29日付けでロシアでの猛暑による干ばつの影響についてレポートしている。これによると、ロシア内のヨーロッパ地域を中心とした厳しい干ばつは、ロシア全国の穀物生産地域の30%以上に被害を与え、2010年の農業生産量は、業界の分析によると、穀物(小麦、大麦、トウモロコシなど)は36〜37%、ばれいしょは24%、野菜は7%、ヒマワリは10%の減少が見込まれている。
干ばつは、来年の穀物生産にも影響か
10月20日現在、2010年の穀物生産量は、前年の生産量を3,600〜3,700万トン下回り、最大で見積もった場合でも、6,100万トンは上回らないとの見方である。また、一部の業界の分析では、5,900万トンは上回らないとしている。
ロシア第一副首相(ヴィクトル・ズブコフ)によると、冬穀物の作付面積は、昨年を30%下回るため、今後、春穀物を増産しても、この減少分を補うことができないとしており、来年の穀物生産量には少なからず影響を与えるとの認識を示している。