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FAO:世界の食料価格指数は3カ月連続で前月を下回る(6月)

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最終更新日:2012年7月12日

 国連食糧農業機関(FAO)が7月5日に発表した6月の食料価格指数(注)は、前月(修正後)から3.6ポイント、1.8%下回る201.4ポイントとなった。同指数は、3カ月連続で前月を下回った。(図1)

全品目(砂糖、牛乳・乳製品、油脂、穀物、食肉)が前月を下回る

 FAOの発表によると、下がり幅が最も大きいのは油脂で、前月(修正後)から13.1ポイント低下の220.7ポイントとなった。これは、北半球における油糧作物の作付が予想を上回ったことや、原油価格の下落を受けエネルギー業界からの植物油に対する需要が減退したことによる(図2)。
 次いで、砂糖は、前月(修正後)から4.8ポイント低下の289.7ポイントとなった。インド、EU、タイから十分な供給が見込まれる他、4月に収穫期に入ったブラジルからの供給も加わったこと、更に原油価格の低下が指数の低下につながった。しかしながら、世界最大の輸出国であるブラジルでの収穫期の天候不順などにより、砂糖価格は6月末までにやや強含んだ。
 牛乳・乳製品は、主要な乳製品輸出地域であるオセアニアなどの生乳生産が好調であることからバターの価格が下落したことが影響し、前月(修正後)から2.7ポイント低下の173.4ポイントとなった。
 また、食肉は、輸入国からの需要が弱含んでいることなどにより、前月(修正後)から2.3ポイント低下の173.6ポイントとなった。
 穀物は、220.7ポイントと、前月(修正後)からわずかに低下した。しかしながら、世界最大のトウモロコシ生産国である米国は6月末より干ばつに見舞われておりトウモロコシの単収低下などが懸念されていることから、今後の生産状況および穀物価格へ影響が注目される。

 注1:FAOの食料価格指数(Food Price Index)は、穀物、油脂、牛乳・乳製品、砂糖および食肉の国際価格について、2002〜2004年を100とし、食品全体の平均価格を指数化したものである。
 注2:FAOの公表では食料価格指数の変動要因が明らかにされていない場合もあることから、当機構の分析を適宜追加している。
 
 
 
【前田 絵梨 平成24年7月12日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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