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トウモロコシおよび大豆の作付が進行(ブラジル)

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 ブラジル食糧供給公社(CONAB)は11月8日、2012/13年度(10月〜翌9月)の第2回目の主要穀物作付状況調査報告を発表した。CONABによると、トウモロコシ生産量はわずかに下方修正され前年度比1.1%減の7220万トン、大豆は先月とほぼ同じ、同22.8%増の8154万トンと予測された。
表1

トウモロコシ:第1期作の作付面積は減少傾向

 第1期作トウモロコシは8月から作付が始まり、主要生産州のパラナ州では、作付面積の95%では種が終了しており、生育は良好とする。全国的には、作付が競合する大豆価格が堅調なことや天候リスクを回避するために第1期作の作付面積を減らす傾向にあり、第2期作の作付面積の拡大によって、相殺される見込みである。ただし、第2期作の作付は第1期作の生産状況に左右されるため、現在の予測は前年度と同水準となっている。
 第1期作の作付面積は減少する一方、前年度の干ばつの影響により減少した単収が、今年度は増加することが期待されることなどから、生産量は前年度とほぼ同水準の7220万トンと予測された。
表2

大豆:主要生産州で進む作付

 高い収益性が期待される大豆は、全ての大豆生産州で作付面積の増加が見込まれており、前年度比7.4%増の2691万ヘクタールの作付面積が予測された。作付は、最大の生産州マットグロッソ州で80%終了しているものの、マットグロッソ州農業経済研究所(IMEA)によると、今期は降雨不足によって例年より1割以上、遅れているという。その他の主要生産州について、パラナ州で70%、リオグランデドスル州で40%の作付が終了している。
 生産量は前年度より、作付面積が拡大し、単収の回復も見込まれるため、前年度比22.8%増の8154万トンとされた。このうち、3825万トンが国内で搾油用として消費され、3625万トンが輸出されるとみられる。
表3

参考 アルゼンチンの作付は遅れ気味

 ブエノスアイレス穀物取引所の11月8日発表データによると、予測される作付面積のうち、トウモロコシで44.2%、大豆で10.8%が終了しているという。今年度の作付は、降雨によりどちらも例年より約14ポイント遅れている。
表4
【岡 千晴 平成24年11月13日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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