米国農務省、2009年産のとうもろこしの在庫を上方修正
米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)が公表した4月の世界農産物需給推計の月次報告によると、2009/10穀物年度(2009年9月〜2010年8月)における米国のとうもろこし供給量は前月の予測値に据え置かれた一方、需要量においては飼料等向けが前月より1000万ブッシェル(1ブッシェル=25.4キログラム)引き下げられ、前年を3.9%上回る54億5000万ブッシェルとなった。また、エタノール向け、食品・種子・その他工業向け、輸出向けは前月の予測値のまま据え置かれた。
今回の報告は、3月31日に公表された3月1日現在の穀物在庫量を踏まえて推計されたもので、USDAによると2009年12月〜2010年2月の3カ月に飼料等向けが予想を下回ったとし、需要見通しを1億ブッシェル引き下げている。なお、エタノール向け消費については、エタノール価格の値下がりによるガソリンとの混合使用に対するインセンティブが高まっているものの、エタノール在庫が累積し収益幅も縮小していることから、前月の値を据え置いている。
これにより、とうもろこしの期末在庫は18億9900万ブッシェル(同13.5%増)と前月予測値から1億ブッシェル引き上げられた。また、平均農家販売価格は前月の予測価格の上値をブッシェル当たり0.05ドル下げ、下値を同0.05ドル上げて同3.50〜3.70ドルになると予測している。
なお、3月31日に同省全国農業統計局(USDA/NASS)が公表した2010年度の作付面積予測によると、とうもろこしの作付面積は8879万8000エーカーで、前年実績の8648万2000エーカーを2.7%上回るとされている。