政府は12月22日、国内砂糖価格の高騰に対応するため、2010/11年度では3回目となる砂糖の国家備蓄放出(20万トン、白糖換算)を行った。平均販売価格は1トン当たり6,867元(87,211円:1元=12.70円注)と、前回放出時の同6,288元(79,858円)を上回った。なお、前年度においては、8回にわたり合計171万トン(白糖換算)の国家備蓄が放出された。
2010/11年度の砂糖生産は回復が見込まれるものの、消費量はこれを大幅に上回る1580万トン(粗糖換算、前年度比3.9%増)と予測される。前年度の放出により国家備蓄も減少しているため、輸入量は前年度から大幅増加の220万トン(粗糖換算、同37.7%増)と予測される。ただし、異性化糖の生産が国内価格の上昇を反映して増加しているため、砂糖輸入量が予測を下回る可能性もある。
2010年11月における粗糖・白糖輸入量は、国際砂糖価格の高騰と国内生産の開始により、前月から大幅減少の2万3000トンとなった。輸入先の大半は韓国であった。
資料:LMC “Monthly Sugar Report, January 2011”
注:TTS相場12月最終日