畜産物の需給動向

 2 牛肉 


▼輸入牛肉仲間相場
輸入牛肉の仲間相場は、米国産、豪州産ともに全般的に値を上げた
米国産

 米国産は、冷蔵リブアイロール(ステーキ用、薄切りでしゃぶしゃぶ、すき焼き用)は、13年度には全般的に堅調で、特に8、9月前年同月比で20%を上回っていた。BSEが確認後はそれほどの伸びは見られなくなったが、年度末まで前年同月を上回って推移した。14年度には前年並みで推移し、平均で2,048円/kg(1.1%)となった。
 冷凍チャックリブ(上カルビ焼き肉用)は、11、12年度には前年を下回って推移し、12年度後半は大幅に前年同月を下回った。13年度には引き続き下回って推移した。牛肉消費の回復に伴い、7月以降前年同月を上回って推移し、年平均で778円/kg(38.5%)とかなり大幅に値を下げた(図22、P.81)。

豪州産

 豪州産の主力である冷蔵フルセット(グラス)は、13年1月から前年同月を上回って推移し、13年度は引き続き堅調に推移した。9月には前年同月比の42.9%の増。BSE確認後は落ち着きはじめ、14年度にはほぼ前年並みで推移した。年度平均では558円/kg(6.0%)とかなりの程度上回った。
 ハンバーグ等に使われる冷凍トリミングは、13年度初めから堅調に推移していたが、国内初のBSEの確認以降、BSE未発生国である豪州産牛肉の需要は大きく落ち込まなかったこと、豪州での干ばつなどにより輸入量が減少したことから、年間を通じてほぼ大幅に上回った。14年度に入りやや落ち着き始め、7月以降は前年を下回って推移し、年度平均では350円/kg(▲4.5%)と前年をやや下回った(図23、P.81)。