中国産の輸入量は、6年度以降トップとなっていたが、13年度は6月以降鳥インフルエンザ発生でたびたび輸入一時停止措置がとられ、163,031トンと30.7%の減少となった。14年度も完全に回復しておらず121,531トンと13年度をさらに大幅に下回った。15年度に入り、5月には鳥インフルエンザの発生により輸入一時停止措置がとられた。
特に冷蔵品については、日本へ短時間で輸送が可能であり、国産鶏肉の代替需要等もあって、11・12年度とかなり大きく増加したが、13年度は鳥インフルエンザの影響で16,148トン(▲13.2%)とかなり大きく減少し、14年度も回復がみられなかった(図10、P.102)。
米国産からの輸入量は減少傾向で推移しており、13年度に入ってもロシア向け輸出が拡大するなどゆるやかな減少傾向で推移したが、13年11月に衛生問題による輸入一時停止措置が一部の州でとられて以降、たびたび輸入停止措置がとられた。14年度も断続的に輸入一時停止措置がとられたため、13年度を大幅に下回り、49,571トン(▲31.5%)となった(図11、P.102)。
タイ産は、平成9年の経済危機を契機にタイバーツ相場急落の影響により輸出競争力を回復し、10、11年度と順調に輸入量を延ばした。12年度はやや減少したものの、13年度においては、中国産は6月以降、米国産は11月以降たび重なる輸入一時停止により、タイ産にシフトすることとなり、第1位となった。14年度はやや13年度を下回るものの、2年連続の第1位となった(図12、P.102)。
ブラジル産は、9年度、10年度は、タイ産の増加等の影響を受け、大幅に減少した。しかし、11年1月には変動相場制に移行し、通貨レアルが下落したことから価格競争力を回復し、11年度以降大幅に増加した。13年度、14年度と中国、米国からの輸入量の減により月別に見ると、タイを抜いて第1位となることもあり、14年度においては13年度をかなりの程度上回り、153,245トン(8.1%)となった。この増加の背景には、他の国と比べ安価であることがいえる(図13、P.102)。
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