採卵鶏の飼養羽数は、6年以降10年までは鶏卵価格が堅調だったこと等から、飼養戸数の減少にもかかわらず、ほぼ前年並みの水準で推移してきたが11年度以降は、減少傾向になり、15年は137,272,000羽（▲0.3％）とほぼ前年並みとなった。
　飼養戸数は、飼養者の高齢化、後継者不足、悪臭等の環境問題から、小・中規模飼養者層を中心に減少を続けており、15年は4,340戸（▲4.2％）とやや減少した（図1、P.122）（飼養羽数、戸数は、種鶏およびひな（6カ月未満）を除く。以下同じ。）。
　1戸当たりの成鶏めす羽数は、小・中規模飼養者層の減少の一方で多頭羽飼養者層の規模拡大が続いており、15年には31,600羽（3.9％）と増加した。成鶏めす羽数規模別構成比を見ると、「10万羽以上」の階層の全体に占める割合は、戸数では9.1％のシェアにすぎないが、大規模化が着実に進んでいることから、羽数では53.6％のシェアを占め、この割合は年々高まる傾向にある（図2）。
　15年2月の都道府県別の飼養羽数を見ると、茨城県の9,003,000羽（7.4％）をトップに、昨年は第1位だった鹿児島県が8,258,000羽（▲1.9％）と第2位に、以下愛知県、千葉県、北海道の順になっている。上位5県で、総飼養羽数の約3割を占めている（図3）。