鶏卵の推定出回り量は、流通形態が主に国内産の生鮮品(殻付き卵)で占められていることから、生産量の動向とほぼ一致した動きを示している。10年度は、わずかに減少し、その後はほぼ横ばいで推移していたが、14年度は、2,633,269トン(0.2%)と前年度並みとなった(図7、P.121)。
計画的生産にもかかわらず、 高い生産量、卵価の低迷続く
平成11年2月26日に開催された全国鶏卵需給調整協議会において、当時、卵価が今後、低水準で推移することが懸念され「鶏卵の計画生産に係る当面の緊急措置」の実施を決定した。この緊急措置は、都道府県保留枠の配分や鶏舎増設等を凍結し、増羽の抑制を図るものであるが、11年度以降、3年間延長を繰り返し15年3月まで実施されることとなった。 しかしながら、ひなえ付け羽数は、11年6月以降概ね前年同月を上回り、13年度(▲0.2%)、14年度(1.8%)とおおむね前年並みに推移しており、卵価の低迷を招いている。 15年度に入って、生産者団体等は、羽数削減、ひなえ付けの自粛に加え、消費者に対する消費拡大を呼びかけている。