飲用牛乳(牛乳および加工乳)は、10年度、11年度はおおむね天候要因や茶系飲料等との競合等により減少傾向であったが、12年度はわずかに減少した。6月末に発生した加工乳等による食中毒事故の影響により牛乳はわずかに増加、加工乳はかなり減少した。13年度は食中毒事故の影響による牛乳への消費増加が一巡したことや、秋口の天候不順等によりやや減少し、14年度は4,435,138kl(0.7%)とやや上回った。このうち牛乳は表示の見直し等により3,982,031kl(3.7%)とやや増加し、加工乳は牛乳使用割合の表示が義務付けられた(13年7月11日から)ことにより、特徴が出しずらくなり453,107kl(▲19.4%)と大幅に減少した。
ヨーグルト等のはっ酵乳は、活発な商品開発や消費者の健康志向等を背景に、昭和60年以来、生産量が堅調に推移してきたが、12年度は15年ぶりに前年度を5.1%下回った。13年度は(2.1%)再び上回り、14年度はプロバイオティックスの効用等もあり797,498kl(14.2%)と前年度を大きく上回った。
乳飲料(牛乳等にカルシウム、しょ糖、コーヒー等を加えた飲料)は、消費者の健康志向、栄養強化タイプを中心としたメーカーの積極的な商品開発等を背景に8年度以降急激に伸びてきたが、加工乳と同様に食中毒事故の影響で、12年度は前年度をやや下回り、13年度は消費を回復してわずかに上回ったが、14年度は消費者の生乳志向に押され1,176,912kl(▲4.0%)とやや下回った。
乳酸菌飲料は、14年度は184,603kl(5.7%)と2年連続で前年度を上回った(図12、13、P.106)。 |