畜産物の需給動向

 3 豚肉 


▼飼養動向
豚の飼養戸数、1万戸を割り込むが、1戸当たり飼養頭数は1千頭を超える。
 豚の飼養戸数は、飼養者の高齢化、後継者不足、悪臭等の環境等の面から小・中規模の飼養者層を中心に減少し、15年2月1日現在の飼養戸数は9,430戸(▲5.7%)と引き続き減少した。 飼養頭数は9,725,000頭(1.2%)と、大規模飼養者層の規模拡大により、わずかに増加した。
 1戸当たりの飼養頭数は、前年に比べ70頭増加の1,031頭(7.3%)となり、平成11年2月1日(790.3頭)に比べ、5年間で241頭(30.6%増加している(図1)。
 飼養頭数のうち、子取り用めす豚の頭数は、15年は928,900頭(1.4%)と5年ぶりにわずかに増加した。
 15年の肥育豚の飼養頭数規模別構成比を見ると、10年には「1〜499頭」の階層が13.8%を占めていたが、10.6%に減少した。逆に「1,000頭以上」の階層は10年には67.2%(うち、「2,000頭以上」の階層が47.7%)であったが、15年は73.9%(うち、「2,000頭以上」の階層が54.8%)となって大規模化が着実に進んでいる(図2)。
 豚の飼養頭数を県別に見ると、引き続き鹿児島県が1,319,000頭(2.0%)、シェア13.6%と第1位で、次いで宮崎県、茨城県、群馬県、北海道となっている。上位5県で全体の約40%を占めている(図3)。
 上位5県のうち、2位の宮崎県は対前年(99.4%)を割り込んだが、茨城県、群馬県、北海道は前年に比べて飼養頭数が増加した。