経済状況

 2 食料経済概況 


14年度食料自給率(カロリーベース)は40%となり、5年連続横ばい

 わが国の食料自給率はほぼ一貫して低下傾向にあったが、平成10年度以降は5年連続でほぼ横ばいで推移した。「食料・農業・農村基本計画」(12年3月閣議決定)において食料自給率の方向が定められたが、食料自給率の産出の基礎となる「食料需給表」によると、14年度の供給純食料は、前年度に比べBSE発生などの影響を受けた牛肉の需要が回復するなど肉類が増加する一方、魚介類が減少した。このほか、海藻類、大豆が増加したが、米、果実、野菜などが減少した。また、国民1人・1日当たりの供給熱量は前年度比1.2%減の2,600キロカロリーとなり、供給たんぱく質は魚介類の消費減少に伴い1.9%減の86.1グラム、供給脂質は0.9%減の83.6グラムとなった(図1、2)。

 15年の外食産業市場は、個人消費および法人交際費の低迷から、6年連続で前年を下回った(▲1.7%)。一方、「食」の簡便化といった点から、着実な伸びを示していた弁当、惣菜などの中食市場(料理店小売業)はその伸びは鈍化しているものの、15年は1.1%増となった(図3、P55)。

 食料品販売額の動向は、惣菜や加工食品を中心に順調に推移したが、個人消費の回復が遅れたことや冷夏や暖冬といった季節要因も加わり、百貨店、スーパーともに前年を下回った(図4、P55)。


図1 供給純食料と供給熱量の推移
図2 供給熱量の品目別構成比
資料:農林水産省「食料需給表」
 注:1人1日当たり
資料:農林水産省「食料需給表」
 注:1人1日当たり
 
図3 外食産業と中食市場の規模(前年比)
図4 業種別食料品販売額(前年比)
資料:(財)外食産業総合調査研究センター
   「外食産業規模推計値」
資料:日本百貨店協会、
日本チェーンストア協会「チェーンストア販売統計」