畜産物の需給動向

 5 牛乳・乳製品 


▼飼養動向
16年2月の乳用牛飼養頭数169万頭(▲1.7%)
 乳用牛の飼養頭数は、平成5年以降、減少傾向で推移しており、16年には前年をわずかに下回る1,690,000頭(▲1.7%)となった。

 飼養戸数は、飼養者の高齢化、後継者不足などにより、小規模飼養者層を中心に5年以降減少傾向にあり、16年は28,800戸(▲3.3%)となった。

 1戸当たりの飼養頭数は、年々増加傾向にあり、小規模飼養者層を中心とした減少および大規模飼養者層の規模拡大が進んだ結果、1戸当たりの飼養頭数は16年には前年をわずかに上回る58.7頭(1.6%)となった(図1、P.120)。

 経産牛は、北海道、都府県ともに減少した。未経産牛は北海道、都府県ともには増加した(図2)。

 都府県と北海道の成畜飼養頭数規模別構成比を見ると、「100頭以上」の階層が増加し、16年には21.3%と11年の約2倍弱となっている。また、「50頭以上」の占める割合は60%となった。規模拡大の速度は、北海道が顕著である(図3)。

 全国の乳用牛飼養頭数を都道府県別にみると、北海道がシェア51%と第1位で、全国に占める割合は年々増加の傾向にある。上位5県のうち、2位の栃木県と3位の岩手県の差はわずか1,500頭である。昨年第6位の熊本県が群馬県、千葉県を抜いて第4位に上がった(図4)。


図1 乳用牛の飼養戸数、頭数の推移
図2 経産牛と未経産牛の飼養頭数の推移(対前年増減率)


資料:農林水産省「畜産統計」、「家畜の飼養動向」
 注:各年2月1日現在
資料:農林水産省「畜産統計」、「家畜の飼養動向」
 注:各年2月1日現在

図3 乳牛の成畜頭数規模別構成比

図4 乳用牛の飼養頭数上位5道県

資料:農林水産省「畜産統計」、「子畜のみ」を除く。
 注:各年2月1日現在
資料:農林水産省「畜産統計」、「家畜の飼養動向」
 注:16年2月1日現在