畜産物の需給動向

 3 豚肉 


▼国産枝肉卸売価格(東京・省令)
引き続き前年度を下回り444円/kg(▲5.3%)
図18 豚肉の卸売価格(東京・省令)
 国産枝肉の卸売価格は、基準輸入価格が引き下げられていることと輸入冷蔵品がテーブルミートとして比較的定着してきていることなどから低下傾向にあった。BSE特需も平年ベースに回復したものの、15年度後半は、在庫量が高水準に推移したことなどが影響し、400円台を割り込み、11月には東京で安定基準価格である365円を更に下回る359円となった。(図18、P.57、95)

 15年11月、機構は、早急に価格回復を図る必要から豚肉価格安定緊急対策事業として調整保管を実施した。

 11月から12月にかけて、全国で総頭数1,963頭分の調整保管を実施した。その後、年明けに国内外で鳥インフルエンザが発生し、食肉の消費が豚肉にシフトしたことなどから、価格が急速に回復したことから保管分の売り渡しを実施した。

資料:農林水産省「食肉流通統計」
注1:消費税を含む。
 2:省令は、極上と上の加重平均