畜産物の需給動向 |
■■ 3 豚肉 ■■■ |
▼仲間相場 | ||
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図19 国産豚肉の仲間相場(冷凍品うで、もも)
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国産冷凍品の「うで」「もも」の部位は、加工仕向けが輸入品に大きくシフトしているため、長期にわたって価格は下落傾向にあったが、EUでの口蹄疫発生により13年1月を底に上昇に転じた。その後、14年6、7月をピークに、牛肉の代替需要などの影響が収束した。15年8月在庫量が高水準となり価格は低迷したものの、鳥トリインフルエンザ発生による特需により急激に回復した。(図19、P.96)。 | |
資料:農畜産業振興事業団調べ 注:消費税は含まない |
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図20 輸入豚肉の仲間相場(冷蔵品、米国産ロース) |
「米国産の冷蔵品ロース」は、テーブルミートとして定着しており、特に、台湾から冷蔵品の代替品として輸入量も増加を続けている。12年10月以降は前年同月を上回って推移し以降700円/kgをベースに推移している。15年度は、平均で676円/kg(▲2.2%)と高級部位の荷動きが悪くわずかに値を下げた(図20、P.97)。 | |
資料:農畜産業振興機構調べ 注:消費税は含まない。 |
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図21 輸入豚肉の仲間相場(冷凍品、デンマーク産ばら) |
「デンマーク産の冷凍品のばら」は、主に加工用として需要があり、台湾産豚肉の輸入禁止措置やオランダでの豚コレラ発生などによるEU域内での需給のひっ迫感などから価格が上昇し、13年2月にEUで口蹄疫が発生したことにより3月は価格が急騰したもののその後550円/kg前後で推移している。15年度の平均では530円/kg(▲0.5%)と前年度並となった(図21、P.98)。特に、15年度は、牛丼の代替品として豚丼メニューが登場し、後半値を上げた。 | |
資料:農畜産業振興機構調べ 注:消費税は含まない。 |
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図22 輸入豚肉の仲間相場(冷凍品、カナダ産うで、米国産うで)
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下級部位で、主に挽き材となる「冷凍品うで」の価格は、カナダ産、米国産とも同じような動向を示している。両者とも、EU、韓国、台湾などでの口蹄疫発生の影響により12年12月以降、徐々に値を上げ、13年4月には急騰した。
また、生産コストなどの相違から、カナダ産は米国産に比べ50円程度上回って推移している。15年度の平均ではカナダ317円/kg(▲8.2%)、米国産289円/kg(3.2%)と差を詰めた。(図22、P.98)。 |
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資料:農畜産業振興機構調べ 注:消費税は含まない。 |
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