畜産物の需給動向

 2 牛肉 


▼生 産
16年度は、35万5千トンと0.6%の増加
 牛肉の生産量は、1 3年度にはB S E発生以降の出荷自粛などによりかなりの程度減少(▲9.8%) した。1 4年度には前年度に比べて1 0 . 5ポイント増加し、B S E発生前の1 2年度とほぼ同水準に回復したが、1 5年度は再び減少した。1 6年度には3 5 5 , 7 1 2トンと0 . 6 %の増加となった。(図4、P.154)。

 和牛のと畜頭数は、7年度以降、ほぼ減少傾向で推移している。1 3年度には、B S Eの影響で、めす、去勢ともにかなり大きく減少した。1 4年度には前年度並みとなり、1 5年度には減少したが、1 6年度には4 5 9 , 7 8 9頭(▲1 . 4 %)と更に減少した。乳牛は、平成4年度以降、ほぼ減少傾向で推移している。1 3年度には、B S Eの影響による乳用めす牛を中心とした出荷自粛のため大幅に減少したが、1 4年度にはめす、去勢ともに大幅に増加しB S E発生前の1 2年度を上回った。1 6 年度には7 6 3 , 4 1 3頭(2 . 1%)と前年度をわずかに上回った(図5、P153)。

 和牛からの牛肉生産量は、1 2年度にはわずかに減少し、1 3年度には、B S Eの影響でかなり大きく減少し、1 4年度にはわずかに前年度を下回った。1 5年度にはと畜頭数の減少などにより、前年度をかなりの程度下回り、1 6年度には、1 3 2 , 7 4 0トンと0 . 4 %の減少となった(図6、P.154)。

 乳牛からの牛肉生産量は、1 2年度には前年度をやや下回り、1 3年度にはB S Eが確認されたのが乳用めすのみだった影響から、乳用めすからの牛肉が大幅に減少した。1 4年度には、乳用めす、おすともに大幅に増加したが、1 6年度には1 5年度に引き続き、2 1 6 , 3 7 5トンと0 . 8%の増加となった(図7、P.154)。


図4 牛肉の生産量
図5 和牛と乳牛のと畜頭数の推移(対前年度増減率)


 資料:農林水産省「食肉流通統計」
 注1:部分肉ベース
 注2:和牛−黒毛和種、褐毛和種、無角和種等の和牛
    乳牛−乳用種の牛および乳牛と和牛、乳牛と外国種との交雑種
資料:農林水産省「食肉流通統計」

図6 牛肉(和牛)の生産量の推移(対前年度増減率)

図7 牛肉(乳牛)の生産量(前年度比)


資料:農林水産省「食肉流通統計」 資料:農林水産省「食肉流通統計」
 注:F1を含む