畜産物の需給動向

 6 鶏卵 


▼飼養動向
16年2月の採卵鶏の飼養羽数は1億4千万羽(▲0.1%)とほぼ前年度並み
 採卵鶏の飼養羽数は近年減少傾向で推移しているものの、大規模飼養者層において規模拡大が進んでいることから、減少ペースは緩やかとなっている。1 6年は1 3 7 , 2 1 6 , 0 0 0羽(▲0 . 1%)とほぼ前年度並みとなった。

 飼養戸数は、飼養者の高齢化、後継者不足、悪臭などの環境問題などから、小・中規模飼養者層を中心に減少の一途をたどっており、1 6年は4 , 0 9 0戸(▲5 . 8%)とやや減少した。(図1、P.204)。

 1戸当たりの成鶏めす羽数は、小・中規模飼養者層で飼養停止や飼養規模の縮小などによる羽数減少がみられるものの、大規模飼養者層において規模の拡大が進んでいることから、1 6年は3 3 , 5 4 9羽(6 . 0%)とかなり増加した。成鶏めす羽数規模別構成比をみると、「1 0万羽以上」を飼養する大規模飼養者層の全体に占める割合は、戸数で8 . 7%のシェアにすぎないが、羽数では5 4 . 5%のシェアを占めており、この割合は年々拡大する傾向にある(図2)。

 1 6年2月の都道府県別の飼養羽数を見ると、茨城県の1 0 , 1 4 1 , 0 0 0羽(7 . 4%)をトップに、昨年は第4位であった千葉県が順位を上げて、8,069,000羽(5.9%)と第2位に、以下鹿児島県、愛知県、北海道の順になっている。上位5県で、総飼養羽数の約3割を占めている(図3)。




図1 採卵鶏の飼養戸数、成鶏めす羽数の推移
図2 採卵鶏の成鶏めす羽数規模別飼養羽数


資料:農林水産省「畜産統計」、「家畜の飼養動向」
注1:数値は各年の2月1日現在
 2:成鶏めすとは種鶏を除く6ヵ月以上のめすをいう。
 3:飼養戸数は種鶏のみおよび1千羽未満の飼養者を除く。
資料:農林水産省「畜産統計」
注1:各年2月1日現在
 2:999羽未満の階層は含んでいない

図3 採卵鶏(成鶏めす)の飼養羽数上位5都道府県

 

 
資料:農林水産省「畜産統計」
 注:16年2月1日現在