畜産物の需給動向

 5 牛乳・乳製品 


▼小売価格(POS情報)
飲用牛乳等
16年度は、全体に低下傾向
図28 飲用牛乳の小売価格の動向
 

 牛乳は、全体に緩やかな低下傾向で、1 6年度には12年度を1.6ポイント下回る水準となった。

 加工乳は、1 2年度に大きく低下し、1 3年度には下げ止まり、1 4年度、1 5年度には回復したが、16年度には12年度と同じ水準まで減少した。

 乳飲料は、近年下降傾向で推移しており、1 6年度には1 2年度を2 . 2ポイント下回る水準となった。

 はっ酵乳は、1 4年度以降下降傾向で推移し、16年度には12年度を1.1ポイント上回った(図28、P.189)。

資料:農畜産業振興機構調べ。
注1:平成12年を100とした指数である。
 2:日本経済新聞社のPOSサービス「NEEDS-SCAN」より作成。
 3:調査対象店舗数は、平成17年3月現在756店である。
 4:牛乳および加工乳は1リットル紙容器入り
その他の乳製品
5年間にバター、アイスクリーム、ナチュラルチーズは上昇、一方、プロセスチーズは下落
図29 乳製品の小売価格の動向
 バターは、ゆるやかな上昇傾向にあり、1 2年度には下げ止まり、1 6年度には1 2年度を5 . 3ポイント上回った。

 ナチュラルチーズは、低下傾向にあったが、1 6年度には1 2年度を0 . 5ポイント上回る水準まで回復した。

 プロセスチーズは、低下傾向にあり、1 6年度には12年度を8.5ポイント下回る水準となった。

 アイスクリーム(プレミアムタイプ)は、1 3 年度から上昇傾向で推移し、1 6年度は1 2年度を14.1ポイント上回る水準となった。

 生クリーム類(植物性油脂由来も含む。)は、16年度には12年度を2.8ポイント下回った(図29、P.201)。

資料:農畜産業振興機構調べ。
注1:平成12年を100とした指数である。
 2:日本経済新聞社のPOSサービス「NEEDS-SCAN」より作成。
 3:調査対象店舗数は、平成17年3月現在756店である。
 4:生クリーム類は、脂肪の一部または全てを食物性脂肪に置き換えたものを含む。
 5:アイスクリームはプレミアタイプ。

1 6年度の脱脂粉乳の推定期末在庫量は5年ぶりに前年を下回る(▲5 . 6%)

 農林水産省牛乳乳製品課調べによると、 1 6年度の脱脂粉乳の推定期末在庫量は、8 8 . 0千トン(▲ 5.6%)となり、 5年ぶりに前年を下回った。

 これは、生乳の計画生産や、北海道の生産者団体と乳業者が協力して実施している 輸入粉乳調製品から国産脱脂粉乳への代替利用、国産脱脂粉乳の飼料への転用促進な ど脱脂粉乳の過剰在庫の解消への取り組み(2万トン対策)などによる需要増などが要因として挙げられる。

 しかし、脱脂粉乳の過剰在庫は依然解消されていないことから、2 0 0 5年度も引き 続き2万トン対策を行うとともに、中央酪農会議が脱脂粉乳5千トンの在庫削減対策を実施することとしている。