畜産物の需給動向

 2 牛肉 


▼飼養動向
18年2月の肉用牛の飼養頭数は、肉用種、乳用種ともにわずかに増加し、275万5千頭(0.3%)

図1 肉用牛の飼養戸数、頭数の推移
図2 肉用牛の飼養頭数規模別頭数の構成比

 肉用牛の飼養頭数は、7年以降、減少傾向で推移していたが、14年にはBSE発生の影響による出荷繰り延べなどによりわずかに増加した。しかし、15年以降、再び減少に転じた。肉用種は、減少傾向で推移していたが、14年にはわずかに増加し、15年以降は前年並みで推移した。交雑種を除く乳用種は、8年以降、14年を除き減少している。交雑種は、12年、13年にはわずかに増加し、14年以降は減少傾向が続いていたが、18年はわずかに増加した。この結果、18年の肉用牛の総飼養頭数は、2,755,000頭(0.3%)となった。

 飼養戸数は、小規模層を中心に一貫して減少傾向にあり、18年には85,600戸(▲4.5%)となった。一方、1戸当たりの飼養頭数は32.2頭(4.9%)と規模拡大が着実に進んでいる(図1、P.179)。
 飼養頭数規模別頭数をみると、18年には「49頭以下」の階層で減少した一方、「50〜99頭」、「100〜199頭」の階層では、前年を上回った。なお、「200頭以上」の階層の全体に占める割合は、飼養戸数で2.7%にすぎないが、飼養頭数では47.6%を占めている(図2)。

 



図3 肉用牛の飼養頭数上位5都道府県
 
 飼養頭数を都道府県別に見ると、乳用種の多い北海道がシェア17.0%と第1位で、次いで肉用種の多い鹿児島県が12.8%となっている(図3)