畜産物の需給動向

 5 牛乳・乳製品 


▼用途別処理量

図9 生乳の用途別処理量(対前年同月増減率)


牛乳等向け処理量

乳製品向け処理量

   
17年度の飲用牛乳等向け処理量は、3年連続減少し473万8千トン(▲3.4%) 17年度の乳製品向け処理量は、347万2千トン(5.2%)
   

図10 用途別処理量と対前縁増減率の推移

図11 生乳の需給構造の概要(平成17年度見込み)


 飲用牛乳等向け処理量は、13年度にはわずかに減少した(▲2.0%)。14年度には表示の見直しなどによりやや上回る(2.9%)が、15年度からは減少傾向で推移し、17年度には、豆乳や茶系飲料との競合が厳しくなったことなどにより、4,737,729トン(▲3.4%)と前年度を下回った(図10、P.200)。牛乳類の消費量は、平成6年をピークに減少し、14年は一時的に増加したものの、15年から再び減少傾向となっている。16年は、記録的な猛暑となり、牛乳類の消費の伸びが期待されたが、予想ほど伸びず、また、秋以降大幅に減少した。このため、社団法人日本酪農乳業協会では、消費者の牛乳離れを解明し、消費拡大の手がかりとするため、「牛乳消費減退要因分析調査」を実施した。この調査では、学校給食がなくなる15歳を機として減少すること、豆乳などにより、牛乳の存在感が弱まっていることが挙げられている。  17年度の総供給量は生乳ベースで国内生乳生産量約830万トン、輸入乳製品(生乳ベース)約423万トンと見込まれる。国内生産のうち、飲用向けに約6割、乳製品向けに約4割が供給されたことになる(図11)。