豪州産の主力である冷蔵フルセット（グラス）の卸売価格は、14年は輸入量の減少が続いたため、比較的堅調に推移した。その後、豪州での干ばつによる牛肉生産の停滞に伴う原地価格の上昇などを受けて、15年度には前年同月を上回り、16年度以降も米国でのBSE発生に伴う米国産の輸入一時停止により上昇傾向で推移した。18年度は、原産地価格の上昇などから年度平均で820円／kg（11.8％）とかなり大きく上昇した。

　ハンバーグなどに使われる冷凍トリミングは、14年度には前年度をやや下回ったものの15年度は堅調に推移し、16年度には冷蔵品と同様、米国のBSEの影響により前年度を大幅に上回った。17年度は434円と前年度を3.3％下回ったものの、18年度は、年度平均で440円／kg（1.4％）となった（図21、P.176）。

図21　輸入牛肉の仲間相場（豪州産）