<%@LANGUAGE="JAVASCRIPT" CODEPAGE="932"%> 畜産 国内編2007年度/畜産物の需給動向 3. 豚肉-生産
畜産物の需給動向

 3. 豚肉 


▼生 産
18年度は、87.4万トン(0.5%)と3年ぶりに増加


図4 子取り用めす豚の頭数と豚肉の生産量
図5 豚のと畜頭数と枝肉重量の推移

 国内の豚肉生産量は、15年度まで堅調な需要を背景とした子取り用雌豚頭数の増加を反映して、増加傾向に推移したが、16年度以降暑熱の影響や、慢性疾病の発生などによる子豚生産率の低下および子取り用雌豚の減少などから、2年連続で前年度を下回った。18年度は、安定した卸売価格に支えられ前年度を4,600トン(0.5%)上回った(図4、P.183,194)

 豚のと畜頭数は、堅調な需要を背景に回復したものの、16年以降2年連続して減少し、18年度は16,217,251頭(0.1%)となった。

 平均枝肉重量は、経営の多頭飼育化を背景とした斉一性や産肉性などに重点をおいた改良効果により、横ばい傾向にあったが18年度は、暖冬の影響などから成育状況が良好となり、平均77.0kg/頭(0.5%)と増加した。(図5、P.183)



豚肉の輸入量が大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、平成18年度の豚肉の輸入量は、冷蔵品224,332トン(前年度比3.6%増)、冷凍品512,407トン(同22.7%減)、合計で736,964トン(同16.2%減)となり、6年ぶりに前年度を下回った。17年度の豚肉輸入量は、前年度に引き続き輸入牛肉の代替需要などから増加したが、18年度は北米での現地価格の高騰やEU域内流通の変化などの要因により大幅に減少した。

 特に冷凍品主体のEU域内の日本向けの豚肉流通の減少要因は、(1)ユーロの為替相場が高水準にあること、(2)EU域内での引き合いが強まっていること、(3)原油の高騰により海上運賃が値上がりしていることなど−が挙げられ、機構調べの仲間相場などでも強含みとなった。

 輸入量を主要国別にみると、米国が26万トン(シェア35%)、デンマークが17万トン(同23%)カナダが16万トン(同21%)となり、それぞれ11%、27%、18%減と前年度を下回った。

 一方、輸入新興国であるチリ、メキシコで、それぞれ5万トン(前年度比12.7%減)、4万トン(同7.2%増)となった。

 チリとはEPA交渉の前提として18年9月に、首席交渉官会合で大筋合意がなされ、19年3月27日に署名が行われた。また、メキシコとの間では17年4月にEPA協定が発効されており、従価税を4.3%から2.2%とする豚肉の特恵輸入枠を17年度の3.8万トンから21年度に8万トンとする措置が採られているところである。