<%@LANGUAGE="JAVASCRIPT" CODEPAGE="932"%> 畜産 国内編2007年度/畜産物の需給動向 5. 牛乳・乳製品-飲用牛乳等生産量
畜産物の需給動向

 5. 牛乳・乳製品 


▼飲用牛乳等生産量
18年度の牛乳の生産は367万9千kl(▲3.0%)と減少、乳飲料、はっ酵乳は増加


図12 飲用牛乳の生産量
図13 飲用牛乳等の種類別生産量(対前年増減率)

 飲用牛乳(牛乳および加工乳)は、16年度以降、野菜飲料など他飲料との競争により夏場の飲用消費が伸び悩んだことなどから、3年連続で前年度を下回った。18年度の飲用牛乳の生産量は、前年度を3.3ポイント下回る4,122,993キロリットルとなった。このうち、牛乳は前年度を3.0ポイント、加工乳・成分調整牛乳は前年度を5.6ポイント下回った。

 加工乳について見ると、14年度に加工乳の牛乳使用割合表示が義務付けられるなど表示見直しがあったことから、前年度を19.3%下回り、16年度以降、40万キロリットル台で、下落傾向で推移している。牛乳の生産量も同様に、業務用向けは前年度を上回って推移しているものの、飲用需要が縮小傾向にあることから、16年度以降下落が続いている。

 ヨーグルトなどはっ酵乳の生産量は、活発な商品開発や消費者の健康志向などを背景に、堅調に推移している。14年度にはプロバイオティックスの効用によりかなり大きく上回り(14.4%)、その後いったん下落に転じたが、17年度以降増加、18年度には前年度をかなりの程度上回る849,752キロリットル(6.0%)となった。

 乳飲料(牛乳等にカルシウム、しょ糖、コーヒーなどを加えた飲料)は、メーカーの積極的な新商品の投入により、チルドカップコーヒーの市場が拡大したことなどから、着実に生産量が増加しており、18年度は4年連続で前年度を上回る1,258,441キロリットル(4.2%)となった。

 乳酸菌飲料は、18年度に169,351キロリットル(▲1.7%)と前年度をわずかに下回った(図12、13、P.201)。



牛乳の消費拡大が重要な課題に

 牛乳の需要低迷、脱脂粉乳の過剰在庫などを背景として、18年度の生乳計画生産は、減産型が実施され、指定団体の受託販売生乳数量は前年度を2.5%下回る7,770,709トン、加工原料乳認定数量は同6.8%下回る2,033,308トンとなった。

 総務省の家計調査年報によると、18年度の全国1人当たりの牛乳の消費量は148.2本(200cc)で、4年連続で前年度を下回った。チーズの需要拡大や、乳飲料、はっ酵乳の生産が増加傾向で推移する一方で、牛乳の消費拡大が重要な課題とされた。

 このように牛乳消費が伸び悩む中、内閣府食品安全委員会は19年3月、牛乳等の容器としてのペットボトルの安全性に対する肯定的な評価をまとめた。従来、食品衛生法に基づき、ペットボトルを包装容器として牛乳等に使用することは認められていなかったが、牛乳の消費に関する新しい試みとして、ペットボトルを牛乳の容器として承認する動きが具体化した。