<%@LANGUAGE="JAVASCRIPT" CODEPAGE="932"%> 畜産 国内編2008年度/畜産物の需給動向 4. 鶏肉-輸入
畜産物の需給動向

 4. 鶏肉 


▼輸 入
19年度の輸入量は、前年度を上回り、36万2千トン(6.4%)



 鶏肉の輸入量は、そのほとんどが冷凍品で、業務、加工向けなどの需要にあった安価で使いやすい製品が供給されてきた。15年度以降は、鶏肉などの主要な輸入先であるタイ、中国、米国で高病原性鳥インフルエンザが発生し、輸入の一時停止や制限措置が採られたことなどから、16年度には前年度をかなり大きく下回って推移した。しかし、17年度は、タイ、中国、米国の代替輸入先として、ブラジル産の輸入が増加したことにより前年度を大幅に上回る433千トン(18.7%)となった。18年度は前年度の輸入量増加による在庫の積み増しから輸入量は340千トン(▲21.6%)と大幅に減少した。19年度も8月までは前年度を大きく下回って推移していたが、年末の最需要期を迎え、国産鶏肉の生産量が今までにない高水準で推移したことなども影響し、9月以降輸入量が増加したことなどから、前年度比6.4%増の362千トンとなった。 輸入先を国別に見ると、ブラジル産がタイ、中国の代替輸入先として輸入量を伸ばし、4カ年連続で鶏肉輸入量の約9割を占めている。しかし、ヨーロッパやロシアなども輸入先をブラジルへ求めていることや、原産地価格の値上げなどもあって、輸入価格は上昇している。米国からの輸入量は、13年度以降は鳥インフルエンザなどの衛生問題により、たびたび輸入停止措置が採られたため、減少傾向で推移している。(図3、4、参考資料P51、52)



 従来、鶏肉調製品(焼き鳥、チキンナゲット、唐揚げなど)の輸入量は、安い素材を求める外食・業務用製品向けとして、中国産、タイ産を中心に増加傾向で推移していたが、両国とも高病原性鳥インフルエンザの発生により、輸入の形態が鶏肉から調整品へと一層シフトしている。16年度以降は、輸入が許可された指定工場で生産された加熱調製品の輸入が増加し、18年度は346千トン(2.4%)と鶏肉輸入量を上回った。19年度は前年度比2.2%減の338千トンとなった。(図5、参考資料P52)。