国産鶏肉の卸売価格(ブロイラー卸売価格・東京)は、主にテーブルミートに仕向けられる「もも肉」は、13年9月以降のBSE発生による代替需要から値を上げ、14年度に前年度をかなりの程度上回った(キログラム当たり657円)。しかし15年度は、前年度の上昇の反動から大きく前年度を下回り(同568円)、その後18年度まで、年度平均同560−580円台で推移した。19年度は生産量が増加したものの、夏場の猛暑による供給減、国産志向の高まりなどを背景に年度後半に価格が高騰し、通年では前年度を13.4%上回るキログラム当たり650円となった。 一方、「むね肉」については、輸入品との競合により18年度まで一貫して低下傾向で推移した。17年度は、海外での高病原性鳥インフルエンザ発生の影響で価格の安い輸入品が品薄となり、上昇した。18年度はブラジルからの輸入量は減少したものの、国内の生産量が堅調に推移したことから、キログラム当たり216円(▲5.7%)と下落した。19年度は輸入品卸売価格の上昇や、業務・加工業界での国産むね肉の引き合いが強まり、前年度比20.8%高のキログラム当たり261円となった(図9、参考資料P53)
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