%@LANGUAGE="JAVASCRIPT" CODEPAGE="932"%>
畜産物の需給動向 |
■■■ 5. 牛乳・乳製品 ■■■ |
▼乳製品 |
脱脂粉乳の生産量は、14年度以降、需給が緩和し、過剰在庫の解消が課題とされていたことを背景に減少傾向で推移しているが、これに生乳生産量の減少などの要因が加わり、18年度は177千トン(▲6.7%)、19年度は171千トン(▲3.2%)と2年連続で前年度を下回った(図6、参考資料P62)。また、推定期末在庫量は、18年度途中に調査対象が拡大しているため、一概には比較できないものの、新規用途の開発輸入調製品や飼料用への転用など在庫削減対策が講じられた結果、16年度以降減少が続いた。19年度末は前年度末を25千トン下回る43千トンとなり、8年ぶりの4万トン台となった(図7、参考資料P62)。また、輸入量を見ると、19年度はカレントアクセス分は実績がなく、その他の輸入量が54.5トンとなった。 |
大口需要者価格は、在庫過剰感から、14年度以降、緩やかな下落傾向が続き、5年連続で前年度を下回った。17年度は、25キログラム当たり13,157円(▲1.3%)、18年度は同13,017円となった。(図8、参考資料P67)。 19年度になると、生産量の減少に加え、高値相場が続く国際市場の影響を受け、国産需要が高まったことなどから在庫水準が低下したため価格が上昇、6年ぶりに前年度を上回る25キログラム当たり13,162円(1.1%)となった。 |
バターの生産量は、17年度には特定乳製品向けの生乳量が増加したことなどから前年度をかなりの程度上回る85千トン(6.1%)となった。しかしながら18年度は、生乳の減産計画下で、特定乳製品向け仕向け量が減少したことから、前年度をかなりの程度下回る78千トン(▲8.7%)となった。19年度も引き続き生乳生産量が減少する中、チーズ、クリーム向けが好調だったことを背景にバターの生産量は減少し、75千トン(▲3.8%)となった。 一方、クリーム等の生産量は、18年度以降、業務用向けの需要が好調なことを受け、前年度をかなりの程度上回る水準で推移しており、18年度が98千トン(6.4%)、19年度が104千トン(6.4%)となった。(図9、参考資料P61)。 バターの推定期末在庫量は、飲用牛乳等の需要動向に左右されながら、増減を繰り返し推移しているが、17年度は、生産量が前年度と比べかなりの程度増加したことから前年度末を5千トン上回る31千トンとなり、大幅に増加した。18年度は、脱脂粉乳と同様、年度途中に調査対象が拡大しているため、一概には比較できないものの、減産計画下で生乳生産量が減少したこと、カレントアクセス分輸入量の減少などから、前年度を8千トン下回る23千トンとなった。19年度末は、生産量の減少に加え、国際的な需給のひっ迫を背景に国産需要が高まったことから、前年度末を4千トン下回る19千トンとなった(図19、参考資料P62)。これらを受け、カレントアクセス分の輸入量は前年度を大幅に上回る12千トンとなった。 |
大口需要者価格は、10年度以降、在庫の増加などからおおむね緩やかな下落傾向となった。13年度以降、在庫の減少から価格低下に歯止めがかかったものの、16年度以降は前年度並みのキログラム当たり950円前後の水準で推移した。17年度は同948円(▲0.4%)、18年度は945円(▲0.3%)となった。19年度は、生産量の減少に加え、海外市場で需給ひっ迫による高値相場が続いたことから国産需要が強まり、同966円となった。20年3月には同1,016円と15年ぶりの1,000円台となった。(図11、参考資料P67)。 |
チーズ(ナチュラルチーズとプロセスチーズ)の総消費量は、7年度に20万トン台に乗り、その後も多少の増減を繰り返しながら、おおむね増加傾向で堅調に推移してきた。17年度には、262千トン(▲1.5%)とわずかに減少したものの、18年度は過去最高の27万トン台に達し、19年度は279千トン(3.4%)となった(図12、参考資料P63)。このうち、安定した伸びを示していたプロセスチーズが、18年度には117千トン(▲0.8%)と微減し、19年度も116千トン(▲1.2%)と引き続き減少した。一方、ワインのおつまみなどとして定着しつつある直接消費用ナチュラルチーズ(プロセスチーズ原料用以外のものを指し、業務用その他原料用を含む)が2年連続で前年度を上回り、総消費量の増加を支えた。18年度は136千トン(5.3%)、19年度は163千トン(6.9%)とかなりの程度増加した。 |
アイスクリームは、近年、多彩な品揃えにより、女性を中心に購買頻度が高まっている。生産量は15年度以降、4年連続で前年度を上回っており、18年度は暖冬の影響もあって、特に冬場の生産量が前年度をかなり大きく上回って推移した結果、132千キロリットル(10.4%)となり、14年度と比べ3割増となった。19年度は、夏場に前年同月を上回って推移したものの、冬場に生産量を増加させた前年度をおおむね下回って推移したため、合計132千キロリットル(▲0.4%)とわずかに減少した。 輸入量は、17年度にかなり大きく減少し(▲13.0%)、18年度も引き続き減少、18千トン(▲4.3%)となった。19年度は輸入価格の上昇を背景に、前年度を大幅に下回る13千トン(▲31.2%)となった(図15、参考資料P61、P65) |