畜産物の需給動向 |
図9 国産鶏肉の卸売価格
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国産鶏肉の卸売価格(ブロイラー卸売価格・東京)は、主にテーブルミートに仕向けられる「もも肉」では、18年度まで、年度平均560−580円台で推移した。19年度は消費者の低価格志向、中国産冷凍ギョーザ事件による国産志向の高まりなどを背景に後半には価格が高騰し、通年では前年度を13.4%上回るキログラム当たり650円となった。20年度も引き続き前年度を大幅に上回って推移したが、在庫の積み増しから値崩れを生じ、20年12月には2年5カ月ぶりに前年同月を下回った。しかし、前半の高値により、通年では前年度比5.8%高の同688円となった。 主に加工・外食などに仕向けられる「むね肉」は、輸入品との競合により18年度まで一貫して低水準で推移した。17年度は、海外での鳥インフルエンザ発生の影響で価格の安い輸入品が品薄となり、むね肉の価格はわずかに上昇した。18年度はブラジルからの輸入量は減少したものの、国内の生産量が堅調に推移したことから価格は下落した。19年度は輸入品卸売価格の上昇や、業務・加工業界での国産むね肉の引き合いが強まり、前年を大幅に上回るキログラム当たり261円(20.1%)となった。20年度も引き続き高値で推移し、20年8月まで前年同月を50%以上上回って推移した。もも肉同様年度末に値を下げたが、通年では前年を大幅に上回る同333円(27.4%)となった(図9、参考資料P53)。 |