畜産物の需給動向 |
図12 チーズの総消費量と国産割合
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図13 ナチュラルチーズの生産量・輸入量
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チーズ(ナチュラルチーズとプロセスチーズ)の総消費量は、7年度に20万トン台に乗り、その後も多少の増減はあるものの、おおむね増加傾向で推移してきた。18年度は27万トン台に達し、19年度は過去最高の27万9千トン(3.4%)となったが、20年度では一転して前年度を大きく下回る23万8千トン(▲14.8%)となり、10年前の水準(10年度23万4千トン)まで落ち込むこととなった。(図12、参考資料P62)。 プロセスチーズの消費量は、17年度以降微減傾向で推移しており、19年度は11万6千トン(▲1.2%)、20年度では10万5千トン(▲9.2%)と3年連続で前年度を下回った。一方、直接消費用ナチュラルチーズ(プロセスチーズ原料用以外のものを指し、業務用その他原料用を含む)は、18年度は13万6千トン(5.3%)、19年度は16万3千トン(6.9%)と2年連続で前年度を上回り、総消費量の増加を支えたが、20年度では、秋以降の世界的な景気失速に伴う不況で家庭用や外食用の消費の落ち込みが大きく影響し、13万3千トン(▲18.8%)と大幅な減少となった。 国産ナチュラルチーズの生産量は堅調な需要を背景に増加傾向で推移し、18年度は4万トン(3.2%)、19年度は4万3千トン(7.8%)となり、20年度も、北海道のチーズ工場が本格稼働したことなどから4万3千トン(0.3%)と4年連続で前年度を上回って推移した。このうちプロセスチーズ原料用は、おおむね2万トン前後で推移しているが、19年度は2万5千トン(4.7%)と2年ぶりに増加したものの、20年度は再び減少に転じ2万3千トン(▲7.3%)となった。一方、直接消費用は、19年度では1万8千トン(12.3%)、20年度においても2万トン(10.6%)と、17年度以降着実に増加している。(図13、参考資料P62)。 |
図14 20年度のチーズ総消費量の内訳
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ナチュラルチーズ全体の輸入量は近年、18〜20万トン台で推移しており、国際的な需要の高まりや主要な輸入先である豪州における干ばつなどによる輸入価格の上昇があったものの、19年度は前年度を3.4ポイント上回る21万1千トンと増加したが、20年度は一転して減少し、17万1千トン(▲18.9%)となった。このうち直接消費用は11万2千トン(▲22.5%)、プロセスチーズ原料用は5万9千トン(▲11.1%)となっている(図14、参考資料P62)。 また、20年度の総消費量における国産の割合は19.4%と前年度を3.0ポイント上回り、プロセスチーズの原料用は27.9%と0.8ポイント上昇とそれぞれ2年連続の上昇となった。(図12、参考資料P62)。 |