畜産物の需給動向

 6. 鶏卵 

▼卸売価格
20年度の卸売価格(東京・M)は、193円/kg(15.3%)と前年度をかなりの程度上回る

図5 鶏卵の卸売価格(東京・M)とひなのえ付け羽数

 鶏卵は自給率が約95%と高いため、鶏卵の卸売価格は生産量の変動が大きく影響する傾向にある。鶏卵の卸売価格の動き(対前年度増減率)を見ると、昭和55年度、60年度、平成2年度、8年度、11年度、16年度とほぼ5年周期でピークを迎えている。この周期的変動には、ひなえ付け羽数が大きく影響している。高卵価に刺激され、え付け羽数が増加することによって、生産量が増加し、卵価の低落を招いている。

 20年度の鶏卵卸売価格は193円(Mサイズ、キログラム当たり)となり、減羽などに努め高水準で推移した16年度の205円(同)に次ぐ高値となった。物価の優等生と言われる鶏卵ではあるが、飼料価格高騰による卸売価格の上昇や生産調整の効果による生産減が価格高につながったと思われる(図5、参考資料P69、70)。