畜産物の需給動向

 7. 飼料 

▼飼料需要量の推移
平成20年度の国内産飼料自給率は横ばいで推移

図1 飼料需要量の推移(TDNベース)
図2 純国内産飼料自給率の推移(TDNベース)

 飼料の需要量は、近年、家畜の飼養頭羽数の減少などを反映して、減少傾向で推移していたが、平成17年度には下げ止まり、わずかに前年度を上回った。しかし、20年度(概数)の飼料需要量は、前年と比較して、乳用牛や採卵鶏などの飼養頭羽数が減少したことから、前年度を1.8%下回る2万5千TDNトンとなった(図1、参考資料P71)。

 飼料の自給率を見ると、平成20年度(概数)の純国内産飼料自給率(国産粗飼料+濃厚飼料(純国内産原料)/総需要量)は、前年度比1.0%増の26%となった。その内、粗飼料自給率は前年度比1.0%増の79%となり、濃厚飼料自給率は前年度と同水準の11%となった。なお、「食料・農業・農村基本計画」における27年度の純国内産飼料自給率目標は35.0%である(図2)。

注1: 「TDN」とは、家畜が消化できる養分を数値化した「可消化養分総量」のこと。
算出方式…TDN(%)=(粗たん白質×その消化率)+(粗脂肪×その消化率×2.25)+(粗繊維×その消化率)+(可溶性無窒素物×その消化率)
注2: 濃厚飼料の「純国内産原料」とは、国内産に由来する濃厚飼料(国内産飼料用小麦・大麦等)である。濃厚飼料「輸入原料」には、輸入食料原料から発生した副産物(輸入大豆から搾油した後発生する大豆油かす等)も含む。