畜産物の需給動向

 7. 飼料 

▼飼料作物の生産
平成20年の収穫量は、前年度を1.5%上回る

図3 飼料作物の生産

 飼料作物の作付面積は、廃業した畜産農家の草地(離農跡地)が畜産経営に円滑に継承されなかったなどから、近年、微減傾向で推移していた。しかし、平成20年の作付面積(速報値)は、前年を0.5%上回る902千ヘクタールと減少傾向に歯止めがかかった。

 飼料作物の生産量(TDNベース)は、作付面積と単収の伸び悩みから、近年、横ばいないし減少傾向で推移していたが、20年の生産量(速報値)は、作付面積の下げ止まりを反映して前年を1.5%上回る3,574千トンとなった(図3、参考資料P71)。

図4 稲発酵粗飼料の作付面積

 稲発酵粗飼料の作付面積は、平成7年度〜10年度まで20〜50ヘクタールで推移したが、12年度からは水田農業経営確立対策事業などが実施されたことで、15年度には5,214ヘクタールにまで拡大した。16年度は、コメの生産数値目標の拡大により、主食米の作付面積が増加したことを受けて減少したが、17年度は、飼料作物への転作が進み、前年度をわずかに上回った。18年度からは、飼料増産計画に基づく取り組みの強化などから、前年度を大きく上回っており、20年度は8,931ヘクタール(前年度比40.9%増)となった(図4)。