ALIC/駐在員トピックス

海外駐在員トピックス

平成16年(2004年)7月分


◎ 欧州委、動物飼料向けGMトウモロコシの輸入と使用を承認
  【ブリュッセル駐在員事務所 平成16年7月27日発】
◎ EU、WTO交渉前進のために決意 
  【ブリュッセル駐在員事務所 平成16年7月27日発】
◎ 欧州委、アジア諸国からの家きん肉などの輸入の一時停止を12月15日まで延長 
  【ブリュッセル駐在員事務所 平成16年7月27日発】

◎ 欧州委、動物飼料向けGMトウモロコシの輸入と使用を承認

【ブリュッセル駐在員事務所 平成16年7月27日発】  欧州委員会は7月19日、動物飼料および工業製品に使用するための遺伝子組み換え(GM)トウモロ コシNK603のEU域内への輸入と使用を認可した。この決定の有効期間は10年間である。  今回認可されたNK603は、除草剤耐性(除草剤の影響を受けない)のGMトウモロコシであり、2001 年1月にモンサント社(Monsanto)が認可を申請していたものであった。NK603トウモロコシは、健康 や環境に対する有害な影響について報告されておらず、世界でも幅広く使用されており、2003年12月に は、欧州食品安全庁(EFSA)も、通常(conventional)のトウモロコシと同等に安全であると科学的 に評価していた。NK603を使用した製品は、EU規則に従い、明確な表示、トレーサビリティの確保が義 務付けられている。 なお、今回の承認は、動物飼料および工業製品に使用するためのNK603の輸入と使用であり、耕作や食 品向けのものではない。

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◎ EU、WTO交渉前進のために決意

【ブリュッセル駐在員事務所 平成16年7月27日発】 EUの外相理事会は7月26日ブリュッセルで開催され、ドーハ開発アジェンダ(DDA)の下で議論が 行われている世界貿易機関(WTO)交渉において、7月末までの枠組み合意の決着に向けたEUの決意 (commitment)となる強いメッセージを発した。    外相理事会での主なメッセージは以下の通り。 ・外相理事会は、DDA交渉において枠組み合意をバランスのとれたものとするためのEUの決意 (commitment)を確認した。また同理事会は、今週開催されるジュネーヴでの交渉への欧州委員会が 提案したアプローチを承認した。特に、先頃WTO一般理事会議長より提案されたテキストは、いくつ かの重要な側面でバランスを改善する必要があることを強調した。 ・外相理事会は、理事会が決断するために、今週後半に委員会に対し、理事会へ報告するよう求めた。  ラミー委員(通商担当)とフィシュラー委員(農業・農村開発および漁業担当)は、「本日のメッセー ジはEUがジュネーヴでのWTO交渉の成功に向けて全力を尽くしているということを明確に示すもので ある。農業(の問題)、工業製品の関税、サービス、開発問題であれ、われわれはバランスがとれており、 野心のある結果となることを望む。しかし、EUがリードするだけでなく、ほかの国も責任を果たすべき である。」とコメントしている。

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◎ 欧州委、アジア諸国からの家きん肉などの輸入の一時停止を12月15日まで延長

【ブリュッセル駐在員事務所 平成16年7月27日発】  欧州委員会は7月26日、本年初めから鳥インフルエンザの発生が確認されているアジア諸国からの家き ん肉製品などの輸入の一時停止を12月15日まで延長することを決定した。対象となる物品は、家きん、野 生鳥などの肉および家きん肉製品、鳥類由来のペットフードの原料および加工されていない飼料の原料、 食用向け卵、生きた鳥、加工されていない羽、ペット用の鳥である。対象となる国は、タイ、カンボジア、 インドネシア、日本、ラオス、パキスタン、中国、韓国、ベトナムであり、これらの国のいくつかでは、 鳥インフルエンザがいまだに発生しており、また、これら地域における病気の状況についてはいまだ明確 ではない。このため、フードチェーン・家畜衛生常設委員会の指示のもと、8月15日までとなっている現 行の家きん肉製品の輸入の一時停止措置を12月15日まで延長することを決定した。  なお、現行の規則では最低70℃で加熱処理されたものなどは、輸入の一時停止措置の対象とはなってお らず、これらについては今後も輸入が可能であると考えられる。

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