ALIC/駐在員トピックス

海外駐在員トピックス

平成17年(2005年)8月分


◎ 豪州の生乳生産量、干ばつ以降で初の増加に
  【シドニー駐在員事務所  平成17年8月26日発】
◎ 豪州の牛肉輸出額、2004/05年度は過去最高に
  【シドニー駐在員事務所  平成17年8月25日発】
◎ MLA、牛肉産業に関する中間見直しを発表(豪州)
  【シドニー駐在員事務所  平成17年8月19日発】
◎ チリ、EUの地理的リスク(GBR)再評価に対しOIEに再評価を依頼
  【ブエノスアイレス駐在員事務所  平成17年8月18日発】
◎ 2004/05年度の乳製品輸出量、輸出額ともに前年度を上回る(豪州)
  【シドニー駐在員事務所  平成17年8月18日発】
◎ EFSA、BSEの地理的リスク(GBR)の再評価結果を公表
  【ブリュッセル駐在員事務所 平成17年8月17日発】
◎ 欧州委、ロシアおよびカザフスタンからの羽毛、生きた鳥の輸入を一時停止
  【ブリュッセル駐在員事務所 平成17年8月8日発】
◎ ブッシュ米国大統領CAFTA-DRに署名し同協定が発効
  【ワシントン駐在員事務所 平成17年8月4日発】

◎ 豪州の生乳生産量、干ばつ以降で初の増加に

【シドニー駐在員事務所  平成17年8月26日発】

 デイリー・オーストラリア(DA)は8月22日、2004/05年度の生乳生産量を公表した。これによると、
生産量は前年度比0.5%増の101億2,450万リットルとわずかな伸びにとどまったが、2002/03年度の大規模
な干ばつ以来、前年水準を下回って推移していた生乳生産は、今回の結果で、減少にやっと歯止めがかか
った。生産回復の要因として、2005年に入り、天候要因の改善など飼育環境が好転したことで生産が増加
に転じ、また、国際的な乳製品価格の高騰に伴う乳価の上昇も、酪農家の生産意欲を後押しした。州別で
は、豪州の生乳生産量全体の約65%を占めるビクトリア州が、前年比2.8%増と生産水準を引き上げている。
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◎ 豪州の牛肉輸出額、2004/05年度は過去最高に

【シドニー駐在員事務所  平成17年8月25日発】

 豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は8月19日、2004/05年度の牛肉輸出額を発表した。これによる
と、輸出額は48億8千万豪ドル(4,148億円:1豪ドル=85円)と過去最高額に達し、前年度比で24%、
約10億豪ドル(850億円)の増加となった。増加の要因についてMLAでは、米国産牛肉の輸入停止問題
により、日本や韓国向け輸出が数量、金額ともに大きく上昇したことを挙げている。なお、輸出額の50%
を占めた日本向けは、前年度比で40%、約7億ドル(595億円)の増加となった。
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◎ MLA、牛肉産業に関する中間見直しを発表(豪州)

【シドニー駐在員事務所  平成17年8月19日発】

 豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は8月15日、2005年の食肉業界展望に関する中間見直しを発表し
た。この中で、豪州牛肉業界が直面する最大の課題として、@米国市場における牛肉需給の緩和、A米国
産牛肉の輸出再開問題−を取り上げている。この結果、高価格で推移してきた豪州産牛肉の輸出価格は、
2006年に入り下落に転じるとしている。一方、牛肉の生産見通しとして、2005年は前年比3%増の215万ト
ンと増加が予想され、2006年には若干の減少、その後、緩やかなカーブを描きながら上昇を続け、2009年
には2004年対比で最大18%増の246万トンに達するとみている。
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◎ チリ、EUの地理的リスク(GBR)再評価に対しOIEに再評価を依頼

【ブエノスアイレス駐在員事務所  平成17年8月18日発】

 チリ農牧庁(SAG)は8月17日、EUがBSEの地理的リスク(GBR)の再評価において、チリの
カテゴリーを前回のレベル1からレベル3に評価を引き下げたこと(平成17年8月17日発ブリュッセル事務所トピックス
参照)に対し、「これは、97年から99年にかけてカナダから、また2000年に米国から肉骨粉を輸入してい
たことが理由」とし、また、SAGのバーモンデ部長は「チリにはBSEが存在しないし、EU評価はリ
スク分析方法を更新していないという行政上の問題から生じたと確信している」として、国民の冷静な対
応を求めている。さらに、「肉骨粉はカナダの感染した地域以外からの輸入であることが調査により判明
しているとともに、米国産については牛ではなく、鶏用の飼料として使用されている」と述べ、EU評価
の懸念を晴らすため、SAGは関係書類をOIEに送り、再評価を依頼したことを付け加えた。OIE
からの回答を待ってEUへ再評価の見直しを求めるとしている。

 また、同部長は「チリがBSEの低リスク国であることは、EUへ食肉輸出が引き続き正常に行われて
いることに表れている」と強調した。
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◎ 2004/05年度の乳製品輸出量、輸出額ともに前年度を上回る(豪州)

【シドニー駐在員事務所  平成17年8月18日発】

 デイリー・オーストラリア(DA)は8月12日、2004/05年度の乳製品輸出を発表した。これによると、
輸出量は前年同期比1.6%増の85万1千トンと、わずかな伸びにとどまったものの、輸出総額は、国際市場
での乳製品価格の上昇を反映して乳製品の平均輸出額が同10.3%上昇したことから、同8.5%増の25億豪ド
ル(2,150億円:1豪ドル=86円)に達した。特にチーズについては、輸出量で前年同期比7.4%、輸出額
で同18.6%とその伸びが目立っている。その他製品の輸出量については、バターが同14.5%減、全粉乳が
同7.3%減、脱脂粉乳が同9.3%減と軒並み減少した。
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◎EFSA、BSEの地理的リスク(GBR)の再評価結果を公表

【ブリュッセル駐在員事務所 平成17年8月17日発】

 欧州食品安全機関(EFSA)は8月16〜17日、パナマ、ニュージーランド、アルゼンチン、ブラジル、
チリ、パラグアイ、ウルグアイについての「BSEの地理的リスク(GBR:Geographical BSE Risk)」
評価を再評価した結果を公表した。

 GBRとは、一国のある時点におけるBSEに感染した一頭あるいは複数の牛が存在する可能性を示す
定性的指標であり、この指標は、BSEの症状を示した牛の有無のみならず、貿易のデータなども含めた
可能性のある危険因子を系統的に評価したものである。評価はレベルTからWの4段階あり、レベルTは、
「BSEに感染した牛が存在する可能性がほとんどない」、レベルUは、「BSEに感染した牛が存在す
る可能性は少ないが、ないとは断言できない」、レベルVは、「BSEに感染した牛が存在する可能性は
あるが、確認されていない、または、低いレベルで確認されている」、レベルWは、「BSEに感染した
牛が高いレベルで確認されている」−となっている。

 今回公表された7カ国のうち、ブラジル、チリを除く国については、前回同様レベルTであったが、ブ
ラジルはレベルTからレベルUに、チリはレベルTからレベルVとなっている。今回の調査で評価が下が
ったことについては、それらの国は、以前はBSEリスクがあるとは評価されていなかったが、その後リ
スクがあると評価された国から生体牛や肉骨粉を輸入していたことが判明したためであるとしている。

今回EFSAが公表した評価は以下のとおり

今回の評価 前回の評価
パナマ T T
ニュージーランド T T
アルゼンチン T T
ブラジル U T
チリ V T
パラグアイ T T
ウルグアイ T T
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◎ 欧州委、ロシアおよびカザフスタンからの羽毛、生きた鳥の輸入を一時停止

【ブリュッセル駐在員事務所 平成17年8月8日発】

 欧州委員会は8月8日、ロシアおよびカザフスタンで鳥インフルエンザが確認されたことに伴い、両
国からの羽毛および生きた鳥の輸入を一時停止した。なお、両国からは、卵、家きん肉、家きん肉製品
の輸入実績がないため、これらの製品については輸入の一時停止措置を講じる必要はないとしている。
今回の措置に関して、9月のフードチェーン・家畜衛生常設委員会で見直しを実施することとしている。
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◎ ブッシュ米国大統領CAFTA-DRに署名し同協定が発効

【ワシントン駐在員事務所 平成17年8月4日発】

 ブッシュ米国大統領は8月2日、米・中米自由貿易協定(CAFTA-DR)実施法に署名を行い、米国内で
は同協定が発効した。同大統領はゼーリック前米国通商代表を始めとする関係者の労をねぎらうととも
に、21世紀が繁栄、自由および安全の時代となることを保障するために、ブッシュ政権は民主主義の
強化と米国からの輸出市場の開放のために世界中に向けた努力を継続していくとした。
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