平成21年産の審査申請者は、全体で8,543人であった。平成20年産の実績に比べて452人(5%)減少している。平成19年産と比較すると1,993人(18.9%)の減少となっている。
主要な産地である種子島では、より価格の良い他作物への転換(安納イモ)が進んでいることに加えて、高齢な生産者の多くは廃作する傾向が強い状況となっている。
要件区分(表1の注3を参照)別にみると、B−1、B−2、B−4の要件の申請者者がそれぞれ増加している。
そのうち、対象要件がB−1については、859人となっており、全体として小規模な高齢農家が多くB−1の要件である認定農業者への誘導が難しいなか、平成20年産に比べて93人の増加、平成19年産に比べても59人の増加となっている。
対象要件がB−2の者は、平成20年産に比べて178人の増加となっている。
B−2の要件は、いもの収穫面積の合計が0.5ヘクタール以上であることが必要となっているが、当該制度導入以前は、畑作地を0.5ヘクタール以上所有している生産者であっても、他の作物の作付の状況等から、0.5ヘクタール以下の作付けを行っているケースもあり、いもの収穫面積を0.5ヘクタール以上にする必要性を感じる生産者は少なかった。
当該制度への移行後にあっては、要件があることにより、いずれにしてもでん粉原料用いもを作付けるのであれば、0.5ヘクタール以上の収穫面積を設定しようという動機付けと、生産者が要件審査申請を行う場合、申請手続きは、B−1を除けばB−2の要件が最も簡素であるためB−2が増加してきたものと思われる。
また、対象要件がB−4の者は、平成20年度に比べて169人(142%)の増となった。要件を満たそうとするB−5の生産者は、その多くが小規模の畑作地を有しているにとどまるため、面積要件を満たせない場合は、必然的にB−4の要件である作業の受委託により対象生産者を目指すことになる。
B−1からB−4までの本則要件に該当する対象生産者数は、6,357人(全体に占める割合は74%)となった。
この結果、平成21年産のB−5要件の者は、2,186人(26%)となり、昨年に比べ892人(29%)減少した。