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3.日本の主要輸入先国の動向

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最終更新日:2013年1月10日

3.日本の主要輸入先国の動向

2013年1月

調査情報部

とうもろこし・コ−ンスターチ

米 国

 米国農務省(USAD)は12月11日、12月の世界農産物需給推計の月次報告を公表した。

【生産動向】
前回予測値から据え置き


 12月はとうもろこしに係る作況調査は行われないことから、当月の報告では穀物の生産に係る数値は変更されていない。米国における2012/13穀物年度(2012年9月〜翌8月)のとうもろこしの生産量は、前年度比16.9%減の107億2500万ブッシェル(2億7200万トン、1ブッシェル=25.4キログラム)と前回予測値から1900万ブッシェル上方修正された。これは、全国作況調査の結果、生産地で単収の増加が見込まれたことによる。全国平均では前回予測値から0.3ブッシェル増のエーカー当たり122.3ブッシェル(3.1トン)と1995年以来の最低の単収となっている。

 一方、消費量は飼料等向けおよびエタノール向けは前回の予測値が据え置かれたものの、甘味料およびコーンスターチ需要の高まりを背景に食用向け等が上方修正されたことから1700万ブッシェル増の111億6700万ブッシェル(2億8400万トン)と予測された。輸出量は先月の予測値に据え置かれた。期末在庫は、輸入量の増加が見込まれることから前回予測値から2800万ブッシェル上方修正され、期末在庫率は5.6%から5.8%に上昇した。


【価格動向】
生産者平均販売価格はブッシェル当たり15〜25セントの値下がり


 生産者平均販売価格は、前月予測値から引き下げられ、1ブッシュェル6.80〜8.00ドルと予測された。 資料:USDA/WAOB “World Agricultural Supply and Demand Estimates”, December 11 2012 (シカゴとうもろこし相場の直近のデータについては、当機構ホームページの「 海外情報」)に掲載しています。)
 
【貿易動向】
10月輸出価格、6月以来の下落でトン当たり320米ドル


 10月のとうもろこし輸出量は、前年同月比45.3%減の174万5000トンとなった。2012年1〜10月の輸出量は、2855万6000トンと前年同期比23.5%減であった。1〜10月における国別輸出量は、日本向け901万3000トン(前年同期比15.0%減)、メキシコ向け777万トン(同14.6%増)、中国向け381万8000トン(前年同期の3.1倍)、韓国向け194万1000トン(前年同期比61.0%減)となった。

 また、輸出価格(FOB)はトン当たり320米ドル(約2万6000円:1米ドル=81.12円)と前月から同20米ドルと6月以来の下落となったが、前年同月比10.1%高と依然高水準となっている。

注:11月末日TTS相場
 
【貿易動向】
10月の輸出価格、前月と同水準のトン当たり610米ドル


 10月のコーンスターチ輸出量は、前年同月比38.8%増の1万4300トンであった。2012年1〜10月の輸出量については、13万5800トンと前年同期比27.2%増となった。1〜10月における国別輸出量は、カナダ向け3万1400トン(前年同期比16.5%増)、メキシコ向け3万1100トン(前年同期の3.1倍)、英国向け1万3400トン(前年同期比7.8%増)、日本向け1万1600トン(同39.9%増)となった。

 また、輸出価格(FOB)は、前年同月比2.8%安のトン当たり610米ドル(約4万9000円:1米ドル=81.12円)と前月から下落した。

注:11月末日TTS相場
 

タピオカでん粉

タ イ

【価格動向】
タピオカでん粉価格、前月から据え置き


 TTTAによると、キャッサバ主要地域である東北部の12月下期キャッサバ価格は、キログラム当たり2.60〜3.15バーツ(でん粉含有率25〜27%)であった。

 一方、タピオカでん粉価格は、12月25日現在で前年の1.0%安のキログラム当たり13.1バーツ(トン当たり445米ドル)と前月から据え置かれた。
 
【貿易動向】
1〜10月インドネシア向け輸出量、前年同期比81.6%増の61万1300トン


 10月のタピオカでん粉輸出量は、25万2000トンと前年同月の18.7%増となった。2012年1〜10月の輸出量は、前年同期比24.8%増の187万トンであった。1〜10月における国別輸出量は、インドネシア向け61万1300トン(前年同期比81.6%増)、中国向け45万4100トン(同5.2%増)、台湾向け21万トン(同2.7%減)、日本向け12万トン(同27.6%増)となった。
 

ベトナム

【生産動向】
作付面積はほぼ前年並み


 AgroMonitor社による2012年9月15日時点のキャッサバ作付面積は、中部高原地域の主産地であるコントム省の作付面積が前年比11.7%減と大幅に減少しているものの、全体では前年比2%減の49万9600ヘクタールとほぼ前年並みとなった。


【貿易動向】
1〜9月輸出量、前年同期比91%増の131万トン


 2012年1〜9月の輸出量は前年同期比91.0%増となる131万トン、輸出額は前年同期比60.8%増の6億100万ドルであった。国別輸出額は、中国向け4億9700万ドル(前年同期比49.9%増)、インドネシア向け2970万ドル(前年のデータなし)、台湾向け2760万ドル(同90.5%増)、フィリピン向け1600万ドル(前年同期の9.8倍)、マレーシア向け970万ドル(同9.6倍)となった。なお、上半期における日本向け輸出額は、前年同期比69.2%増の220万ドルであった。注1

 また、9月輸出価格(FOB)は、前年同月比14.0%安のトン当たり430米ドル(約3万5000円:1米ドル=81.12円注2)であった。

注1:国別輸出データは、輸出額のデータのみである。
注2:11月末日TTS相場

*ベトナムの動向については、現地調査会社のデータを基に四半期毎に掲載しています。
 

ばれいしょでん粉

E U

【生産動向】
ばれいしょ主要5生産国の単収、前年度減の見込み


 12月の北西ヨーロッパばれいしょ生産者協会(NEPG)の報告によると、主要5生産国(ベルギー、ドイツ、フランス、オランダ、英国)における2012年ばれいしょ(生食用及び加工品)の単収は前年度比11.4%減のヘクタール当たり43.4トンと減少見込みとなった。これは、ばれいしょ不作となった2006年に近い水準である。


【貿易動向】
1〜10月輸出量、前年同期比61.6%増の36万6000トン


 10月のばれいしょでん粉輸出量は、4万6200トンと前年同月比25.4%増となった。この結果、2012年1〜10月の輸出量は、前年同期比61.6%増の36万6000トンとなった。1〜10月における国別輸出量は、韓国向け4万2500トン(前年同期比19.0%増)、米国向け3万6200トン(同9.5%減)、中国向け2万4300トン(同17.3%増)、日本向け1万3900トン(同48.4%増)であった。

 また、輸出価格(FOB)は、前年同月比23.2%安となるトン当たり550ユーロ(約5万8000円:1ユーロ=105.05円)となったものの、前月から10ユーロ高となった。

注:11月末日TTS相場
 

化工でん粉

タ イ

【貿易動向】
1〜10月の日本向け輸出量、前年同期比6.9%増の24万6000トン


 10月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比47.2%増の9万700トンとなった。2012年1〜10月の輸出量は、前年同期比6.4%増の71万8000トンであった。1〜10月における国別輸出量は、日本向け24万6000トン(前年同期比6.9%増)、中国向け18万トン(同46.7%増)、インドネシア向け6万1600トン(同1.8%増)であった。

 また、輸出価格(FOB)は、前年同月比9.2%安のトン当たり670米ドル(約5万4000円:1米ドル=81.12円)で、前月から70米ドル下落した。

注:11月末日TTS相場
 

米 国

【貿易動向】
1〜10月の日本向け輸出量、前年同期比10.5%増の6万2200トン


 10月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比5.6%減の3万8300トンとなった。2012年1〜10月の輸出量は、前年同期比5.9%減の37万8900トンであった。1〜10月における国別輸出量は、カナダ向け6万9400トン(前年同期比1.9%減)、日本向け6万2200トン(同10.5%増)、メキシコ向け3万5100トン(同25.7%減)であった。

 また、輸出価格(FOB)は、前年同月比3.9%高のトン当たり930米ドル(約7万5000円:1米ドル=81.12円)と前月から20米ドル上昇した。

注:11月末日TTS相場
 

中 国

【貿易動向】
1〜11月の日本向け輸出量、前年同期比28.8%増の3万2100トン


 11月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比40.1%増の1万1200トンとなった。2012年1〜11月の輸出量は、前年同期比6.9%増の10万トンであった。1〜11月における国別輸出量は、韓国向け3万5300トン(前年同期比3.4%増)、日本向け3万2100トン(同28.8%増)、マレーシア向け8800トン(同22.8%増)となった。

 また、輸出価格(FOB)は、トン当たり780米ドル(約6万3000円:1米ドル=81.12円)と前月から20米ドル下落したものの、前年同月比2.8%高と依然高水準で推移している。

注:11月末日TTS相場
 

E U

【貿易動向】
10月の輸出価格続落し、トン当たり870ユーロ


 10月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比32.4%増の4万7500トンとなった。2012年1〜10月の輸出量は、前年同期比9.3%増の38万9000トンとなった。1月〜10月における国別輸出量は、トルコ向け7万8600トン(前年同期比8.6%減)、ロシア向け4万900トン(同24.7%増)、中国向け4万700トン(同26.5%増)、日本向け3万4800トン(前年同期の2倍)であった。

 また、輸出価格(FOB)は、前年同月比0.8%高であるものの、前月から10ユーロ下落しトン当たり870ユーロ(約9万1000円:1ユーロ=105.05円)となった。 

注:11月末日TTS相場
 

豪 州

【貿易動向】
1〜10月の輸出量、前年同期比30.8%増の1万8400トン


 10月のデキストリンおよびその他の化工でん粉の輸出量は、前年同月比37.0%増の2000トンとなった。2012年1〜10月の輸出量は、前年同期比30.8%増の1万8400トンであった。1〜10月における国別輸出量は、日本向け1万1500トン(前年同期比55.8%増)、ニュージーランド向け1650トン(同9.2%減)、中国向け1090トン(同25.9%減)となった。

 また、輸出価格(FOB)は、前年同月比3.6%安のトン当たり1390米ドル(約11万3000円:1米ドル=81.12円)と前月から40米ドル下落した。

注:11月末日TTS相場
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713