平成25年産でん粉原料用かんしょ生産者交付金交付実績などについて
最終更新日:2014年6月10日
平成25年産でん粉原料用かんしょ生産者交付金交付実績などについて
2014年6月
はじめに
当機構は、平成19年産から導入された品目別経営安定対策の一環として、一定要件を満たしているでん粉原料用かんしょの生産者に交付金の直接交付を行っている。
平成25年産のでん粉原料用かんしょ生産者交付金の交付実績などについて、次のとおり報告する。
1.概況
平成25年産のでん粉原料用かんしょの生育は、4月に植え付けたほ場では、日照量が多く雨量も適度であったことから活着が良く、良好であった。一方、5月に植え付けたほ場では、低温と少雨により活着不良が見られた。
梅雨明け以降は、少雨傾向であったものの、肥大期に晴天が続くなど、おおむね生育は良好であったことから、前年産までの3年連続の不作から抜け出し平年並みの作柄となった。
このことから、同年産のでん粉原料用かんしょの交付金の交付決定数量は13万5817トンで、前年産に比べて1万246トン(8.2%)の増加となった(表1)。また、生産者に交付される交付金額は、35億3100万2000円となり、前年産に比べて2億6641万5000円(8.2%)の増加となった。
なお、同年産のかんしょ生産者の1トン当たりの手取り額は、機構から交付される交付金2万6000円と、工場から支払われる原料代1万145円(注)を合わせて3万6145円となっており、前年産に比べて、交付金単価は同額であるが、原料代単価が1598円の増となっている。
(注)原料代の額は、地域で定められるガイドラインに基づき算定された、シロユタカなどのでん粉原料用主力品種のものである。
2.要件区分別対象生産者数およびでん粉原料用かんしょ収穫面積
(1)要件区分別対象生産者
平成25年産の交付金交付対象生産者(以下「対象生産者」という)は、5925人で、前年産に比べて、521人(8.1%)の減少となった(表2)。また、制度発足時の平成19年産に比べて、4612人(43.8%)の減少となった(表3)。
この減少は高齢化による離農や焼酎用への転換などによるものと考えられる。
対象生産者を要件区分別に見ると、B-1が751人(構成比12.7%)、B-2が4116人(同69.5%)、B-3が193人(同3.2%)、B-4が865人(同14.6%)となっており、要件区分ごとの構成比は、前年産に比べてほとんど変わっていない。
(2)でん粉原料用かんしょ収穫面積
平成25年産のでん粉原料用かんしょ収穫面積は、5350ヘクタールで、前年産に比べて596ヘクタール(10.0%)の減少となった(表3)。また、制度発足時の平成19年産に比べて1313ヘクタール(19.7%)の減少となった。
対象生産者数とともに収穫面積も減少しているが、一人当たりの収穫面積は増加傾向にあり、近年は90アール前後で推移しており、規模拡大が図られているものと考えられる。
おわりに
近年、対象生産者数とともに、でん粉原料用かんしょの生産量も減少傾向にあるが、生産回復に向けて、県、市町村、JA、製造事業者などの関係機関・団体においては、健苗育成、土づくり、適期適切な植え付けなど、かんしょ栽培に係る基本的技術の励行を啓発しているところである。また、26年産の原料代単価は1トン当たり1万2030円となり前年産より1885円上昇し、1トン当たりの農家の手取り額も増加することなどから、今後は、農家の意欲的な生産が期待される。
機構は、今後も関係者の協力の下、要件審査など交付金交付業務を的確かつ円滑に実施するよう努めてまいりたい。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713