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でん粉の国内需給

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最終更新日:2015年5月11日

でん粉の国内需給

2015年5月

調査情報部

1.需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。2月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2015年3月号参照)。
 
 

2. 輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
2015年2月の輸入量は前月からわずかに増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年2月の天然でん粉の輸入量は、1万4278トン(前年同月比2.4%減、前月比2.3%増)と、前月からわずかに増加した(図1)。

 品目別の輸入量は、次の通りであった。

タピオカでん粉 1万1886トン (前年同月比2.0%減、前月比0.3%減)
サゴでん粉 1749トン (同17.1%増、同5.9%増)
ばれいしょでん粉 461トン (同48.9%減、同53.5%増)
その他のでん粉 182トン (同79.1%増、同2.2倍増)

 品目別の国別の輸入量は次の通りであった。

タピオカでん粉
 タイ 1万1885トン (シェア100%)
 ベトナム 1トン (同0%)

サゴでん粉
 マレーシア 1353トン (同77.4%)
 インドネシア 396トン (同22.6%)

ばれいしょでん粉
 デンマーク 360トン (同78.2%)
 オランダ 101トン (同21.8%)
 
 2015年2月の品目別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった(図2)。タピオカでん粉の輸入価格は、2014年12月から3カ月連続で5万円台の高水準となった。

タピオカでん粉 5万1000円 (前年同月比12.7%高、前月比2.2%安)
サゴでん粉 7万9727円 (同18.9%高、同0.2%安)
ばれいしょでん粉 8万3802円 (同16.1%安、同12.5%安)
 
【化工でん粉の輸入動向】
2015年2月の輸入量は前月および前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年2月の化工でん粉の輸入量は、3万812トン(前年同月比20.8%減、前月比26.9%減)となった(図3)。品目別の輸入量は、次の通りであった。

でん粉誘導体 2万8889トン (前年同月比21.7%減、前月比29.7%減)
デキストリン 1924トン (同5.0%減、同82.4%増)

 でん粉誘導体の輸入先国は17カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、上位3カ国で輸入量の8割を占めている。

タイ 1万8863トン (シェア65.3%)
ベトナム 2474トン (同8.6%)
オーストラリア 1978トン (同6.8%)

 デキストリンの輸入先国は11カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、上位3カ国で輸入量の8割以上を占めている。

タイ      830トン(同43.1%)
中国      638トン(同33.2%)
ベトナム    173トン(同9.0%)

 でん粉誘導体の輸入価格は、2014年12月以降、1トン当たり9万円台の高水準で推移しており、その中でも2015年2月は、直近1年間の最高値となった。

 2月の1トン当たり輸入価格は、以下の通りであった。

でん粉誘導体 9万5465円 (前年同月比13.2%高、前月比4.6%高)
デキストリン 12万9158円 (同41.2%高、同9.2%高)
 
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
2015年2月の輸入量は前月からかなり大きく減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年2月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、20万2085トン(前年同月比6.4%増、前月比15.4%減)となり、1年ぶりにブラジルからの輸入があった(図4)。1トン当たりの輸入価格は、2万8901円(同2.6%高、同0.6%高)となった。
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713