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でん粉の国内需給

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最終更新日:2015年6月10日

でん粉の国内需給

2015年6月

調査情報部

1.需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。2月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2015年3月号参照)。
 
 

2. 輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
2015年3月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年3月の天然でん粉の輸入量は、1万3517トン(前年同月比32.6%減、前月比5.3%減)と、前年同月から大幅に減少した(図1)。

 品目別の輸入量は、次の通りであった。

タピオカでん粉 9988トン (前年同月比41.1%減、前月比16.0%減)
サゴでん粉 1900トン (同1.9%増、同8.6%増)
ばれいしょでん粉 1502トン (同29.1%増、同3.3倍増)
その他のでん粉 128トン (同2.1倍増、同29.7%減)

 品目別の国別の輸入量は次の通りであった。

タピオカでん粉
 タイ 9988トン (シェア100%)

サゴでん粉
 マレーシア 1270トン (同66.8%)
 インドネシア 630トン (同33.2%)

ばれいしょでん粉
 ドイツ 702トン (同46.7%)
 オランダ 700トン (同46.6%)
 デンマーク 100トン (同 6.7%)
 
 2015年3月の品目別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった(図2)。タピオカでん粉の輸入価格は、2014年12月から4カ月連続で5万円台の高水準となった。

タピオカでん粉   5万1608円 (前年同月比20.2%高、前月比1.2%高)
サゴでん粉     7万9197円 (同18.5%高、同0.7%安)
ばれいしょでん粉  8万9177円 (同12.5%安、同6.4%高)
 
【化工でん粉の輸入動向】
2015年3月の輸入量は前月および前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年3月の化工でん粉の輸入量は、2万3532トン(前年同月比19.9%減、前月比23.6%減)となった(図3)。品目別の輸入量は、次の通りであった。

でん粉誘導体 2万2437トン (前年同月比21.6%減、前月比22.3%減)
デキストリン 1095トン (同46.5%増、同43.1%減)

 でん粉誘導体の輸入先国は20カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、上位3カ国で輸入量の7割以上を占めている。

タイ 1万2833トン (シェア57.2%)
米国 2056トン (同9.2%)
ベトナム 1950トン (同8.7%)

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、上位5カ国で輸入量の7割以上を占めている。

ベトナム 237トン (シェア21.7%)
タイ 228トン (同20.8%)
米国 147トン (同13.5%)
マレーシア 133トン (同12.2%)
フランス 106トン (同9.7%)

 でん粉誘導体の輸入価格は、2014年12月以降、1トン当たり9万円台の高水準で推移していたが、2015年3月ではさらに上昇し、10万円台となった。3月の1トン当たり輸入価格は、次の通りであった。

でん粉誘導体 10万5714円(前年同月比18.5%高、前月比10.7%高)
デキストリン 15万4068円(同2.9%高、同19.3%高)
 
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
2015年3月の輸入量は前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年3月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、36万7331トン(前年同月比0.2%増、前月比81.9%増)となり、前月から大幅に増加した(図4)。1トン当たりの輸入価格は、3万74円(同9.0%高、同4.1%高)となった。
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713