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でん粉の国内需給

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最終更新日:2015年9月10日

でん粉の国内需給

2015年9月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。7月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2015年8月号参照)。
 
 

2. 輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月および前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年6月の天然でん粉の輸入量は、1万7048トン(前年同月比27.0%増、前月比20.4%増)と、前年同月および前月から大幅に増加した(図1)。品目別の輸入量は、次の通りであった。

タピオカでん粉 1万4789トン (前年同月比22.6%増、前月比26.1%増)
サゴでん粉 1468トン (同9.8%増、同6.8%減)
ばれいしょでん粉 538トン (同222.3倍増、同1.5%減)
その他のでん粉 253トン (同13.9倍増、同18.5%減)

 品目別の国別の輸入量は次の通りであった。

タピオカでん粉
 タイ 1万4789トン (シェア100%)

サゴでん粉
 マレーシア 1432トン (同97.5%)
 インドネシア 36トン (同 2.5%)

ばれいしょでん粉
 デンマーク 436トン (同81.0%)
 オランダ 100トン (同18.6%)
 ドイツ 2トン (同 0.4%)
 
 2015年6月の品目別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった(図2)。タピオカでん粉の輸入価格は、2014年12月から7カ月連続で5万円台の高水準となった。

タピオカでん粉 5万2633円 (前年同月比13.6%高、前月比2.7%高)
サゴでん粉 7万9386円 (同17.3%高、同5.4%高)
ばれいしょでん粉 8万6102円 (同83.8%安、同17.1%安)
 
【化工でん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年6月の化工でん粉の輸入量は、4万3621トン(前年同月比7.1%減、前月比31.6%増)となった(図3)。

 品目別の輸入量は、次の通りであった。

でん粉誘導体 4万1573トン (前年同月比8.9%減、前月比30.3%増)
デキストリン 2048トン (同57.9%増、同63.5%増)

 でん粉誘導体の輸入先国は16カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の7割強を占めている。

タイ 3万414トン (シェア73.2%)
ベトナム 2196トン (同5.3%)
中国 1797トン (同4.3%)
米国 1307トン (同3.1%)
フランス 1241トン (同3.0%)

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の5割以上を占め、次いでフランスが2割弱、その他の国はいずれも10%未満となっている。

タイ 1079トン (同52.7%)
フランス 406トン (同19.8%)
ベルギー 173トン (同 8.4%)
米国 103トン (同 5.0%)
マレーシア 93トン (同 4.5%)

 6月の品目別の1トン当たり輸入価格は、次の通りであった。

 でん粉誘導体の輸入価格は、先月からやや下落したものの、2カ月連続で1トン当たり9万円を超える高水準となった。

でん粉誘導体 9万2053円 (前年同月比18.6%高、前月比4.7%安)
デキストリン 10万135円 (同2.9%高、同20.0%安)
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
6月の輸入量は前年同月および前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年6月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、33万8459トン(前年同月比24.5%増、前月比40.5%増)となり、前年同月および前月から大幅に増加した(図4)。1トン当たりの輸入価格は、2万6836円(同9.4%安、同4.6%安)となった。
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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