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でん粉の国内需給

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最終更新日:2015年10月9日

でん粉の国内需給

2015年10月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。7月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2015年8月号参照)。
 

2. 輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年7月の天然でん粉の輸入量は、1万3241トン(前年同月比3.2%減、前月比22.3%減)と、前月から大幅に減少した(図1)。
 品目別の輸入量は、次の通りであった。

タピオカでん粉 1万1661トン (前年同月比3.8%増、前月比21.1%減)
サゴでん粉 1053トン (同22.0%減、同28.3%減)
ばれいしょでん粉 401トン (同56.5%減、同25.5%減)
その他のでん粉 126トン (同30.6%減、同50.3%減)

 品目別の国別の輸入量は次の通りであった。

タピオカでん粉
 タイ 9349トン (シェア80.2%)
 ベトナム 2312トン (同19.8%)

サゴでん粉
 マレーシア 855トン (同81.2%)
 インドネシア 198トン (同18.8%)

ばれいしょでん粉
 デンマーク 300トン (同74.8%)
 オランダ 100トン (同25.0%)
 ドイツ 1トン (同0.2%)
 
 2015年7月の品目別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった(図2)。タピオカでん粉の輸入価格は、2014年12月から8カ月連続で5万円台の高水準となった。

タピオカでん粉 5万3637円 (前年同月比15.9%高、前月比1.9%高)
サゴでん粉 7万8584円 (同18.5%高、同1.0%安)
ばれいしょでん粉 8万4875円 (同11.0%安、同1.4%安)
 
【化工でん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前月からかなり減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年7月の化工でん粉の輸入量は、4万1002トン(前年同月比4.6%減、前月比6.0%減)となった(図3)。
 品目別の輸入量は、次の通りであった。

でん粉誘導体 3万9299トン (前年同月比6.2%減、前月比5.5%減)
デキストリン 1703トン (同59.3%増、同16.8%減)

 でん粉誘導体の輸入先国は16カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の7割以上を占めている。

タイ 2万9260トン (シェア74.5%)
ベトナム 2395トン (同6.1%)
米国 1351トン (同3.4%)
フランス 1312トン (同3.3%)
ドイツ 1076トン (同2.7%)

 デキストリンの輸入先国は11カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の4割以上を占め、次いでベトナムが2割弱となっている。

タイ 758トン (同44.4%)
ベトナム 293トン (同17.2%)
フランス 185トン (同 10.8%)
マレーシア 152トン (同 8.9%)
米国 123トン (同 7.2%)

 でん粉誘導体の輸入価格は、先月からやや上昇し、3カ月連続で1トン当たり9万円を超える高水準となった。
 7月の1トン当たり輸入価格は、次の通りであった。

でん粉誘導体 9万5566円 (前年同月比18.7%高、前月比3.8%高)
デキストリン 12万1313円 (同3.8%高、同21.1%高)
 
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
7月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年7月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、27万4534トン(前年同月比10.4%減、前月比19.9%減)となり、前月から大幅に減少した(図4)。1トン当たりの輸入価格は、2万6872円(同10.5%安、同0.2%安)となった。
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713