ホーム > でん粉 > 海外現地調査報告 > 2015/16年度の米国のトウモロコシ需給と需給に影響を与える諸要因
最終更新日:2016年1月8日
調査情報部 平石 康久
コラム トウモロコシ種子の購入について (イリノイ州エレベーター関係者からの聞き取り) 毎年7月4日の独立記念日ごろから収穫時期まで種子会社による新品種の発表会(フィールドデイ)が各地で開催され、生産者はほ場を比較することができる。種子会社は9月〜10月に収穫が終わると、収穫実績をつけて種子の販売を開始する。割引率は10日ごとに減少し、また、人気の高い新品種は売り切れる可能性がある。そのため、農家は早い時期に翌年の作付け(トウモロコシと大豆の割合など)を決定しており、年内までに90%の農家が種子の購入(面積の決定)を済ませているという(このため、収穫後から年内までの各作物の価格は、業界関係者にとって、翌年度の作付けを予想するために重要)。種子会社は販売する種子を当年2月までに決定し、種子の生産を行わなければならない。 トウモロコシの遺伝資源である原種は、種子会社ではなく遺伝資源提供会社が所有しており、種子会社は遺伝資源提供会社から購入し、それを交配して種子を生産している(ただし、種子会社による遺伝資源提供会社の買収も行われている)。トウモロコシ種子の販売については、モンサント社とデュポン社の子会社であるパイオニア社の両社で7割程度のシェアを占めている。 |