【化工でん粉の輸入動向】
2015年の化工でん粉の輸入価格は、いずれも高水準
財務省「貿易統計」によると、2015年12月の化工でん粉の輸入量は、3万6835トン(前年同月比1.0%減、前月比11.5%増)となった(
図5)。
品目別の輸入量は、次の通りであった。
でん粉誘導体 3万5265トン (前年同月比1.8%減、前月比11.1%増)
デキストリン 1570トン (同23.4%増、同22.8%増)
でん粉誘導体の輸入先国は18カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の7割以上を占めており、その他の国はいずれも10%未満となっている。
タイ 2万6189トン (シェア74.3%)
ベトナム 2141トン (同6.1%)
ドイツ 1554トン (同4.4%)
フランス 1099トン (同3.1%)
豪州 1044トン (同3.0%)
デキストリンの輸入先国は9カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の5割以上を占め、次いで中国、フランスが1割程度となっている。
タイ 907トン (同57.8%)
中国 213トン (同13.6%)
フランス 169トン (同10.7%)
米国 117トン (同 7.4%)
ベトナム 105トン (同 6.7%)
2015年の化工でん粉の輸入量は、前年比4.8%減の45万7022トンとなり、過去5年間で2番目に少ない輸入量となった(
図6)。品目別の輸入量は、以下の通りであった。
でん粉誘導体 43万8653トン (前年比5.4%減)
デキストリン 1万8369トン (同13.4%増)
デキストリンの輸入価格は、9月以来3カ月ぶりに10万円台の高水準となった。
12月の1トン当たり輸入価格は、次の通りであった。
でん粉誘導体 8万8122円 (前年同月比7.5%安、前月比5.4%安)
デキストリン 10万5220円 (同15.9%安、同6.4%高)
輸入価格は、でん粉誘導体、デキストリンともに過去5年間で最高値となった。
2015年の1トン当たりの輸入価格は、以下の通りであった(
図6)。
でん粉誘導体 9万3173円 (前年比10.9%高)
デキストリン 11万3319円 (同12.2%高)