ホーム > でん粉 > でん粉の国際需給 > 2. 日本の品目別主要輸入先国の動向
最終更新日:2016年6月10日
【貿易動向:トウモロコシ】
3月の輸出量は、8カ月ぶりに前年比増
2016年3月のトウモロコシ輸出量は、435万2722トン(前年同月比10.5%増、前月比31.2%増)となった。USDAによると、ブラジルやアルゼンチンとの競合の高まりなどから、前月まで前年同月を下回って推移していたものの、ブラジルの干ばつ傾向やアルゼンチンの収穫の遅れなどから、8カ月ぶりに前年同月を上回っている(図3)。ただし、今後は、ブラジルの第二期作やアルゼンチンの収穫が進むにつれ、両国との競合が高まると予想されている。同月の国別輸出量は、次の通り。
メキシコ 125万3487トン (前年同月比57.0%増、前月比13.7%増)
日本 106万4301トン (同13.9%増、同61.8%増)
韓国 26万428トン (同65.0%減、同22.7%減)
中国 13万1979トン (同52.6%増、同107.7倍)
なお、同月の輸出価格(FAS(注))は、引き続き低水準で推移しており、1トン当たり前月比4.2米ドル安の177.07米ドル(1万9625円、前年同月比8.9%安、前月比2.3%安)となった。
(注)Free Alongside Shipの略。貨物を船側に付けた段階で支払われる価格。FOB価格と異なり、横持ち料(倉庫間の移動費)、積み込み料などは含まれていない。
【貿易動向:コーンスターチ】
3月の輸出量は、前年比、前月比ともに大幅減
2016年3月のコーンスターチ輸出量は、5572トン(前年同月比27.0%減、前月比26.8%減)と、前年同月比、前月比ともに大幅に減少した(図4)。同月の国別輸出量は、次の通り。
カナダ 2852トン (前年同月比17.6%減、前月比7.5%減)
メキシコ 684トン (同2.6倍、同42.2%減)
英国 120トン (同69.3%減、同80.1%減)
ドイツ 31トン (同93.8%減、同26.2%減)
日本 28トン (同88.8%減、同60.0%減)
なお、同月の中西部市場のコーンスターチ価格は、1ポンド当たり前月比0.26セント高の5.46セント(6.1円、前年同月比11.7%高、前月比5.0%高)となっており、2015年7月以降、前年同月を上回って推移している。
【貿易動向】
3月の輸出量は、3カ月連続で前年比増
2016年3月のタピオカでん粉輸出量は、36万9181トン(前年同月比10.6%増、前月比3.1%増)と、3カ月連続で前年同月を上回った(図6)。同月の国別輸出量は、次の通り。
中国 17万3110トン (前年同月比2.9%増、前月比5.0%減)
インドネシア 8万6882トン (同42.3%増、同3.4%増)
台湾 2万7358トン (同2.2%増、同0.5%増)
マレーシア 2万6877トン (同11.7%減、同63.6%増)
日本 6981トン (同6.0%減、同44.5%減)
また、同月の輸出価格(FOB・バンコク)は、前月に比べ1トン当たり9米ドル高の389米ドル(4万3113円、前年同月比8.5%安、前月比2.4%高)と、前月に比べわずかに上昇しているものの、引き続き前年同月を下回って推移している(図6)。
【貿易動向】
3月の輸出量は、タピオカでん粉、キャッサバチップともに3カ月連続で前年比減
ベトナム税関総局によると、2016年3月のタピオカでん粉輸出量は、23万1719トン(前年同月比15.9%減、前月比75.4%増)と、3カ月連続で前年同月を下回った(図7)。最大の輸出先である中国の需要が、在庫の積み増しから弱まっているため、減少傾向が続いているが、その他の国からの需要は回復しつつある。タピオカでん粉の輸出価格は、低迷しているものの、競合国であるタイの輸出価格が、3月にわずかに上昇したため、1トン当たり351米ドル(3万8901円、前年同月比11.9%安、前月比1.9%高)と、前月を7米ドル上回った。
同月のキャッサバチップ輸出量は、29万9594トン(前年同月比30.0%減、前月比90.0%増)と、タピオカでん粉と同様に、中国の需要の弱まりなどから、3カ月連続で前年同月を下回っている。
コラム EU・ベトナムFTAにおける関税削減スケジュール
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