ホーム > でん粉 > でん粉の国際需給 > 2. 日本の品目別主要輸入先国の動向
最終更新日:2017年2月10日
本稿中の為替レートは2016年12月末日TTS相場の値であり、1米ドル=117円(116.98円)、1タイバーツ=3.32円、1ユーロ=124円(124.20円)である。
コラム EUのコーンスターチおよび小麦でん粉生産日本がEUから輸入しているでん粉の大半はばれいしょでん粉であるが、EUでは、コーンスターチや小麦でん粉も主要なでん粉である。そのため、本稿では、EUのコーンスターチおよび小麦でん粉生産の概要について紹介する。1. 種類別でん粉生産
EUのでん粉産業団体であるスターチ・ヨーロッパによると、2015年のEUのでん粉生産量は1070万トンとなっている。このうち、コーンスターチのシェアが47.3%、小麦でん粉のシェアが39.6%、ばれいしょでん粉のシェアが13.3%とみられている(コラム図1)。このように、日本でEUのでん粉としてなじみの深いばれいしょでん粉は、EUのでん粉生産量全体からすると、小さな割合となっている。これは、コーンスターチは、長期貯蔵が可能なトウモロコシを原料としているため、周年生産に適していることや、小麦でん粉は、小麦が安価な上、でん粉製造時の副産物であるグルテンがさまざまな食品や飼料などに利用できることが背景にある。
3. でん粉の主な用途 |