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でん粉の国内需給

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最終更新日:2018年2月9日

でん粉の国内需給

2018年2月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。9月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2017年10月号参照)。

でん粉の需給見通し 

表1 でん粉の需給見通し

表2 国内産いもでん粉の需給見通し

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2017年11月のタピオカでん粉の輸入量は、1万2425トン(前年同月比11.7%減、前月比22.2%増)と、前月から大幅に増加した(図1)。
 輸入先国はタイおよびベトナムで、輸入量は次の通りであった。

タイ   1万2116トン  
 (前年同月比5.3%減、前月比32.2%増)
ベトナム   309トン  
 (同72.3%減、同69.2%減)

図1 タピオカでん粉の国別輸入量の推移

 2017年11月の1トン当たりの輸入価格は、3万8198円(前年同月比13.9%高、前月比2.1%高)と、前年同月からかなり大きく上昇した(図2)。
 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

タイ     3万8160円  
 (前年同月比15.7%高、前月比2.1%高)
ベトナム  3万9677円  
 (同2.0%高、同4.3%高)

図2 タピオカでん粉の月別輸入価格の推移

【サゴでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月および前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2017年11月のサゴでん粉の輸入量は、1757トン(前年同月比26.3%増、前月比7.1倍)と、前年同月および前月から大幅に増加した(図3)。
 輸入先国はマレーシアおよびインドネシアで、国別の輸入量は次の通りであった。

マレーシア  1361トン  
 (前年同月比12.4%増、前月比6.0倍)
インドネシア  396トン  
 (同2.2倍、同22.0倍)

図3 サゴでん粉の国別輸入量の推移

 2017年11月の1トン当たりの輸入価格は、5万9298円(前年同月比2.8%高、前月比5.9%高)と、前月からやや増加した(図4)。
 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

マレーシア   5万9284円  
 (前年同月比3.1%高、前月比5.9%高)
インドネシア  5万9346円  
 (同1.1%高、同6.5%高)

図4 サゴでん粉の月別輸入価格の推移

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月および前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2017年11月のばれいしょでん粉の輸入量は、1051トン(前年同月比30.2%増、前月比80.0%増)と、前年同月および前月から大幅に増加した(図5)。
 輸入先国はドイツ、デンマークおよびフランスの3カ国で、国別の輸入量は次の通りであった。

ドイツ     814トン  
 (前年同月比2.9倍、前月比68.2%増)
デンマーク 220トン  
 (同11.0倍、前月輸入実績なし)
フランス   17トン  
 (前年同月および前月輸入実績なし)

図5 ばれいしょでん粉の国別輸入量の推移

 2017年11月の1トン当たりの輸入価格は、9万1871円(前年同月比15.5%高、前月比7.3%高)と、前年同月からかなり大きく上昇した(図6)。 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

ドイツ     9万2779円  
 (前年同月比5.8%高、前月比8.3%高)
デンマーク  8万9173円  
 (同0.4%高、前月輸入実績なし)
フランス   8万3294円  
 (前年同月および前月輸入実績なし)

図6 ばれいしょでん粉の月別輸入価格の推移

【でん粉誘導体の輸入動向】
11月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2017年11月のでん粉誘導体の輸入量は、3万7157トン(前年同月比16.5%増、前月比20.9%減)と、前月から大幅に減少した(図7)。

 でん粉誘導体の輸入先国は18カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いで中国、フランスとなっている。

タイ    2万4355トン(シェア65.5%)
中国      2633トン(同7.1%)
フランス    1811トン(同4.9%)
ベトナム    1790トン(同4.8%)
豪州      1375トン(同3.7%)

 2017年11月の1トン当たりの輸入価格は、8万775円(前年同月比6.1%高、前月比6.8%高)と、前年同月および前月からかなりの程度上昇した。

図7 でん粉誘導体の輸入量および輸入価格の推移

【デキストリンの輸入動向】
11月の輸入量は前年同月および前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2017年11月のデキストリンの輸入量は、737トン(前年同月比48.9%減、前月比54.1%減)と、前年同月および前月から大幅に減少した(図8)。

 デキストリンの輸入先国は8カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、ベトナムが輸入量の約3割を占め、次いでタイ、ベルギーとなっている。

ベトナム    252トン(シェア34.2%)
タイ       208トン(同28.2%)
ベルギー     78トン(同10.6%)
米国       71トン(同9.6%)
中国       57トン(同7.7%)

 2017年11月の1トン当たりの輸入価格は、11万8188円(前年同月比38.8%高、前月比36.2%高)と、前年同月および前月から大幅に上昇した。

図8 デキストリンの輸入量および輸入価格の推移

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
11月の輸入量は前月からかなり大きく増加

  財務省「貿易統計」によると、2017年11月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、27万5419トン(前年同月比3.5%減、前月比11.7%増)となり、前月からかなり大きく増加した(図9)。
 輸入先国は米国、南アフリカおよびブラジルの3カ国で、輸入量は次の通りであった。

米国     18万5052トン  
 (前年同月比26.9%減、前月比13.3%減)
南アフリカ  5万8259トン  
 (前年同月輸入実績なし、同75.2%増)
ブラジル  3万2108トン  
 (前年同月比0.3%増、前月輸入実績なし)

 2017年11月の1トン当たりの輸入価格は、2万2365円(前年同月比5.5%高、前月比0.5%高)と、前年同月からやや上昇した。
 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

米国      2万2975円  
 (前年同月比8.2%高、前月比2.1%高)
南アフリカ  2万1389円  
 (前年同月輸入実績なし、同3.3%高)
ブラジル     2万624円  
 (前年同月比1.1%減、前月輸入実績なし)

図9 コーンスターチ用トウモロコシの輸入量および輸入価格の推移

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