
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最終更新日:2018年3月9日
コラム ばれいしょでん粉の食品以外の用途ばれいしょでん粉は、他のでん粉に比べ糊化温度が低く、最高粘度が高いことなどから、食品へ利用されることが多いが、繊維、製紙や医薬品などへも一部利用されており、食品以外の用途拡大により、将来的に需要が増加する可能性があると見込まれている。そこで今回は、欧米におけるばれいしょでん粉の食品以外の用途についていくつか紹介する。身近なものとしては、のりなどの接着剤である。EU域内でも最大のばれいしょでん粉生産国であるドイツのHenkel社で製造している「Pritt Glue Stick」(スティックのり)には、ばれいしょでん粉が含まれており、日本でも販売されている(写真1)。
また、ばれいしょでん粉はバイオプラスチックや化粧品の原料としても利用されている。バイオプラスチックとは、いもやサトウキビなどの植物由来のプラスチックで、コンポスト化(堆肥化)により分解できるものが多いため、より環境に優しいとされている。バイオプラスチックに利用されるでん粉は、コーンスターチが主流だが、英国に本社を置くEasipac社は、ばれいしょでん粉を使用したスプーンやフォークなどを販売している。一方、米国に本社を置くEarth Science Beauty社は、ばれいしょでん粉を化粧品(顔パック)の増粘剤などとして活用している(写真2)。
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