ホーム > でん粉 > でん粉の国際需給 > 2. 日本の品目別主要輸入先国の動向
最終更新日:2018年5月10日
コラム EUにおけるグルテンフリー市場の状況最近、日本でも「グルテンフリー(注1)」という言葉を耳にするようになってきた。欧米では、海外の著名人らがグルテンフリー食品を食生活に取り入れたことで、その認知度が一気に広がっており、EUでも、グルテンフリーな食材の需要は伸びている(図1)。グルテンフリー食品は、製粉・製麺用の米粉やそれを使用した米粉パスタなど小麦製品の代わりになるものが中心であるが、こうした商品の多くには、粘りとコシを補う目的ででん粉が使われている。 そこで今回は、近年市場規模が拡大しているEUのグルテンフリー市場の状況について紹介する。 (注1)グルテンフリーとは、小麦や大麦に含まれるグルテンを含んでいないという状態を表し、小麦アレルギーやセリアック病(グルテンに対する過敏症を主な症状とする自己免疫疾患)の患者向けの食事療法に用いられる。欧米におけるセリアック病の正確な有症率ははっきり分かっていないものの、米国食品医薬品局(FDA)の推計では、約300万人の米国人がこの病気に罹患しているとされる。この病気に対する一般的な対処法は、食事からグルテンを除去することといわれていることから、グルテンフリーである食事が患者の食生活において非常に重要な意味を持つ。
|