ホーム > でん粉 > でん粉の国際需給 > 2. 日本の品目別主要輸入先国の動向
最終更新日:2018年10月10日
コラム でん粉を用いたバイオプラスチックについてバイオプラスチック(生分解性プラスチック:biodegradable plastics 土中の微生物の働きにより分解されるプラスチック)の製造は、プラスチック全体の1%に満たないが、環境意識の高まりや技術の進歩によって、成長が期待されている分野である。このバイオプラスチックには、でん粉またはでん粉を原料とした糖(ポリ乳酸〈PLA〉など)が原料として用いられ、スーパーマーケットなどの買い物袋、使い捨てカトラリー、カップ、包装資材などが製造されている。 石油を原材料とするプラスチックに比べ、バイオプラスチックは製造コストが高くなる。そのため、バイオプラスチックの原材料としては、安価なコーンスターチが多く利用されている。ばれいしょでん粉からのバイオプラスチック製造も、技術的には可能であるが、原材料コストが高くなり過ぎるため、商業ベースでの製造は今のところ難しいとされる。 欧州は、世界的に見ても環境問題に対して積極的な取り組みが行われており、世界のバイオプラスチック消費量の3分の1を占める地域である。2015年に設立された欧州バイオエコノミー連合(EUBA:European Bioeconomy Alliance)は、脱石油社会への移行のため、欧州におけるバイオプラスチックなどの研究や石油製品に関する法規制を先導することを目的に組織された。バイオプラスチック産業の成長はでん粉産業にも影響していくと思われ、でん粉の業界団体であるStarch EuropeもEUBAの会員となっている。
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