ホーム > でん粉 > でん粉の国際需給 > 2. 日本の品目別主要輸入先国の動向
最終更新日:2019年9月10日
コラム 欧州の糖化製品需給動向(2)EUでは、2017年9月末に異性化糖の生産割当が撤廃され、製造業者は自由に生産が行えるようになった(コラム−表1)。 先月号のコラム(注)で述べた通り、砂糖の国際価格の低迷によって異性化糖の生産量は減少している(コラム−表2)。しかしながら、欧州委員会の見通しによると、2019/20年度までに70万トンまで回復し、2025/26年度には90万トンまで増加するとされている。また、製造業者の中には、異性化糖をはじめとするでん粉製品の生産能力の増強といった動きも多く見られる。 (注) コラム「欧州の糖化製品需給動向(1)」は『砂糖類・でん粉情報』(2019年8月号)に掲載。 異性化糖の生産に関する設備投資は、トウモロコシや小麦などの原材料が豊富にある東欧を中心に行われている。Kall Ingredients社は中欧および東欧において最大の異性化糖の生産を誇るが、ハンガリー政府の支援を受け、同国で年間23万トンまでトウモロコシ由来の異性化糖を増産する予定である。また、ADM社はブルガリアにおいて、Agrana社はオーストリアにおいて、それぞれ生産設備への投資を行うことを発表した。これらの動きは生産割当廃止に呼応したものとみられる。 参考 「生産割当廃止を迎えたEUの砂糖および異性化糖産業の動向」『砂糖類・でん粉情報』(2017年12月号) https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_001624.html |