でん粉の国内需給
最終更新日:2019年10月10日
でん粉の国内需給
2019年10月
1. 需給見通し
農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り
(詳細は2019年5月号参照)。
2. 輸入動向
【タピオカでん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2019年7月のタピオカでん粉の輸入量は、1万2980トン(前年同月比2.5倍、前月比14.4%減)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。
輸入先国はタイ、ベトナム、台湾およびブラジルの4カ国で、輸入量は次の通りであった。
タイ 1万2968トン
(前年同月比2.5倍、前月比14.5%減)
ベトナム 5トン
(同2.7倍、同2.7倍)
台湾 4トン
(同84.0%増、同7.6%減)
ブラジル 3トン
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
2019年7月の1トン当たりの輸入価格は、5万225円(前年同月比17.8%安、前月比2.5%安)と、前年同月から大幅に下落した(図2)。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 5万108円
(前年同月比17.8%安、前月比2.6%安)
ベトナム 17万5926円
(同35.9%安、同40.5%安)
台湾 17万3585円
(同0.5%安、同14.3%安)
ブラジル 18万9615円
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
【サゴでん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月および前月からかなり大きく減少
財務省「貿易統計」によると、2019年7月のサゴでん粉の輸入量は、1296トン(前年同月比14.3%減、前月比14.3%減)と、前年同月および前月からかなり大きく減少した(図3)。
輸入先国はマレーシアおよびインドネシアの2カ国で、輸入量は次の通りであった。
マレーシア 1152トン
(前年同月比23.8%減、前月比8.6%減)
インドネシア 144トン
(前年同月輸入実績なし、同42.9%減)
2019年7月の1トン当たりの輸入価格は、5万7880円(前年同月比4.9%安、前月比2.4%安)と、前年同月をやや下回った(図4)。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
マレーシア 5万7832円
(前年同月比5.0%安、前月比2.8%安)
インドネシア 5万8271円
(前年同月輸入実績なし、同0.1%安)
【ばれいしょでん粉の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からやや、前月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2019年7月のばれいしょでん粉の輸入量は1298トン(前年同月比3.1%増、前月比4.5倍)と、前年同月からやや、前月から大幅に増加した(図5)。
輸入先国はドイツ、デンマークおよびオランダの3カ国で、輸入量は次の通りであった。
ドイツ 814トン
(前年同月比22.9%減、前月比3.1倍)
デンマーク 384トン
(同92.0%増、同18.3倍)
オランダ 100トン
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
2019年7月の1トン当たりの輸入価格は、8万5876円(前年同月比0.4%安、前月比10.0%安)と、前年同月をわずかに下回った(図6)。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
ドイツ 8万5844円
(前年同月比0.6%安、前月比5.5%安)
デンマーク 8万6667円
(同4.1%高、同27.5%安)
オランダ 8万3100円
(前月輸入実績なし、前月輸入実績なし)
【でん粉誘導体の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からわずかに、前月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2019年7月のでん粉誘導体の輸入量は、4万8080トン(前年同月比2.5%増、前月比18.2%増)と、前年同月からわずかに、前月から大幅に増加した(図7)。
でん粉誘導体の輸入先国は16カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでベトナム、豪州となっている(表3)。
2019年7月の1トン当たりの輸入価格は、9万436円(前年同月比3.7%安、前月比2.0%安)と、前年同月からやや下落した。
【デキストリンの輸入動向】
7月の輸入量は前年同月および前月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2019年7月のデキストリンの輸入量は、1457トン(前年同月比71.4%増、前月比48.0%増)と、前年同月および前月から大幅に増加した(図8)。
デキストリンの輸入先国は9カ国で、輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。
上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約7割を占めている(表4)。
2019年7月の1トン当たりの輸入価格は、11万2756円(前年同月比0.1%安、前月比6.3%高)と、前月からかなりの程度上昇した。
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からかなり大きく、前月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2019年7月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、26万3031トン(前年同月比13.7%減、前月比20.3%減)となり、前年同月からかなり大きく、前月から大幅に減少した(図9)。
輸入先国は、米国のみで、国別の輸入量は次の通りであった。
米国 26万3031トン
(前年同月比13.7%減、前月比20.3%減)
2019年7月の1トン当たりの輸入価格は、2万3797円(前年同月比6.6%安、前月比2.3%安)と、前年同月からかなりの程度下落した。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
米国 2万3797円
(前年同月比6.6%安、前月比2.3%安)
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